日本の中国古印の関心は「漢委奴国王」、よって公的な印綬の制度に基づきながら中国王朝の理念や世界観を読み解く、著者は阿部幸信、東京大学大学院人文社会科学研究科博士課程修了、専攻は中国古代史、中央大学文学部教授、著書は「漢代の天下秩序お国家構造」他
概要
印綬とは何か、公印と私印、公印の文字数、公印の書体、公印の紐、綬の製法と色調、綬の密度と長さ、漢代、印綬の機能、任命儀礼と印綬、信頼の証としての印綬、印綬の追贈、竹簡・木簡と紙、竹簡・木簡の綴じ方、封泥の道具としての公印、位階標識としての印綬、印綬の装着方法、印綬の多様性、印綬制度の構成、漢代の統治機構の特徴、秦の皇帝と漢の皇帝、漢の官吏の序列、漢の諸侯の序列、漢書の印綬制度、続漢書の印綬制度、三独坐と青綬、三公制の確立、綬制と朝位、国綬と位大夫、赤綬と位諸侯王、赤綬と劉氏、綬制と周の位階序列、印綬と前漢末~後漢の統治機構、県長・侯国相の黒綬と黒綬、綬和元年の地方行政改革、綬制改革、黒綬と有罪先請、黒綬と人事制度、黒綬と任官制度、黒綬と監察制度、考課制度と本籍地任用回避、地方長官はよそ者、君主としての地方長官、第二次君臣関係、公印と部下、公印による擬制的封建、長官と時間、前漢末以降の統治機構の構造、前漢末の統治体制の歴史的意義、諸侯王印の変化と諸侯王の地位の変遷、12・29事件、諸侯王印からわかること、現存する諸侯王の印章・封泥、広陵王璽、璽字の特徴、東平王印と城陽王印、漢初の諸侯王の玉璽、紫色の封泥、文帝・景帝期の状況、武帝元狩二年の印制改革、諸侯王の金印化と亀鈕の正式導入、大鴻臚の設置と諸侯王、後漢初期の諸侯王璽、諸侯王印の変遷から見えてくるもの、印綬と漢王朝の世界観、漢の統治機構の構造と世界観、漢にとっての外国とは、春秋・戦国時代の天下秩序、南越の文帝行璽、もうひとつの天下、天下のスケールアップ、滇王之印と夫祖薉君、蛇と駱駝、宣帝期の漢と匈奴、匈奴単于璽、異民族印の格式、漢とは何か、皇帝璽と天子璽、漢字の意味、擬似的封建と印綬、匈奴単于璽交換事件、漢委奴国王金印、漢委奴国王金印の面白さ、漢委奴国王金印の綬の謎、擬制的封建性に知りたい方におススメ、
感想
擬制的封建性を役割を担ったのが公印であった、
まとめ
印綬とは何か、印綬の機能、印綬制度の構成、印綬と前漢末~後漢の統治機構、諸侯王印の変化と諸侯王の地位の変遷、印綬と漢王朝の世界観、印綬は漢王朝の世界観を顕わす、