本書は世界各地で出会ったものや、留学生から聞かせてもらったものを手掛かりに「子守歌」を訪ねたもの、著者は鵜野祐介、京都大書き大学院教育学研究科博士後期修了、エディンバラ大学で博士号取得、現在は立命館大学文学部教授、専門は伝承児童文学の教育人類学的研究、
1旅の始まりー子守唄の原像を訪ねて、英国スコットランド・バラ島の子守唄「カド―・ハチャー・ミ-」・竹田の子守唄に似ている
2英国スコットランド①ーブレッセイ島の魔除けの子守唄、
3エストニアー眠りの精の子守唄「アイヤー・トゥーヤー」
4フィンランドー「カレワラ」の中の子守唄「糸紡ぎ唄と子守歌」
5オランダーアンネ・フランクが聞いた子守唄「アイリ―・ルーリー」
6英国スコットランド②ー戦争未亡人の子守唄「愛しのグレゴール」
7韓国①ー「故郷の春」・第二の国歌、
8韓国②ー「ワンワン犬だよ」
9韓国③ー「たべてねて・たべてあそんで」
10中国①ー19世紀期末の中国の子守唄「でんでんむしむし」
11中国②ー中国人留学生から聞いた子守唄「世界で一番好きなのはお母さん」
12トルコー東西文明の結び目「ダンディ二・ダンディ二・ダースターナー」
13アイヌーアミニズム的な宇宙観「オホル-・オホへーヨ」
14英国スコットランド③ースカイ島の子守唄「バイ―・ユーオ・ホオー」・マンローゆかりの地
15英国北アイルランドのーロンドンデリーの歌からダニーボーイ
16スペインー多文化共生社会の子守唄「ナナ」
17インドネシア①-「ゆらゆらゆれて」
18インドネシア②ー「二ナちゃん・ねんねしな」
19シリア①ー「愛する人を私のもとへ」
20シリア②ー「アンズの実を摘もう」
21アイスランド①ー「おやすみ・愛するわが子よ」
22アイスランド②ー「妖精エルフの子守唄」
23ソロモン諸島ーすべての御霊の守り歌「お母さんは野菜を取りに」
24スロヴァキアー「私にそっと弾いて」
25ウクライナー自由と優しさの国民性「窓の下を眠り王子が歩いている」
26アフガニスタンー中村哲さんも聞いた子守唄「アフガニスタンの子守唄」
27グアテマラー環太平洋人の血が騒ぐ「グアテマラの子守唄」
28ナイジェリアー太鼓の音に込められたメッセージ「イェケ・オモ・ミ」私の小さな宝物
29沖縄ー苦難の歴史のなかで「月出ぬ花むぬ」
30旅の終わりにー人はなぜ子守唄を歌うのか、①遠隔地の子守唄
の類似性ー五音で構成される「ヨナ抜きペンタトニック」音階で世界各地の伝統音楽に共通して見られる、②子守唄の継承は旋律が改変、③その子の未来に対する祈り、
まとめー本書は発足した「子守唄・わらべうた学会」の名刺代わりに刊行したもので、「ららばい」と「ららばい通信」連載の「世界子守唄紀行」がもとになっている、