本書に登場する九組の建築家・まちづくり実践者は多拠点で働く価値を見出し・地域を移動しながら働くことを楽しんでいる、
巻頭座談会
「多拠点で働く」ことのすすめ、/西田司、永田賢一郎、勝亦優祐、丸山裕貴、大沢雄城/ 多拠点での活動が増えてきたわけ、動き続けることで都市を相対化できる、置く場所を変えることで生まれる価値を最大限に利用する、コミュニケーションと仲間づくりが多拠点活動のコツ、個人活動ならではの実力が身につくことが企業にとってのメリット、プレイヤーの少ない地方での活動のすすめ、
横浜=立科町
「不在」を想像しデザインで人や場所をつなぐ、永田賢一郎 横浜と長野のパラレルな暮らし、「ヨコハマアパートメント」で始まった建築活動、地域に居場所を埋め込んだ「旧劇場」、暮らしながら活動する、「ないものはつくる」でできた「藤棚デパートメント」職住近接の横浜暮らし、「地域の魅力」を知るために必要な「地域外」の視点、二地域居住への舵取り、地域おこし協力隊という制度立科町との出会い、立科町での活動について、可能性「だけ」があるまちで三万円で拠点をつくる、独特の時間が流れるまち・立科、その頃横浜でも時間は流れている、最後に二拠点生活のリアルな話
郡上八幡=練馬・杉並
惚れたまちで伝統的なまち並を残す、藤沢百合、古民家フェチの移住者、どうして移住を考えたのか、知らない土地で仕事をつくる、二拠点生活の仕事への効果ー欅の音TERRACE,魅力的な場所をつくれば自然と活用してくれる、郡上八幡にさらに第二の拠点をつくるー「ART&HOTE木ノ離」、活動を支えてくれるメンバー、多拠点暮らしのリアルと地域の理解、ぶっっちゃけ・地方って仕事あるの?お金や時間のバランス、多拠点を持つことで見えてきたもの、「ただ暮らすだけでいい・いてくれてありがとう」という存在になる、
富士=日本橋馬喰町
建築と伴走しながらエリアと設計事務所を成長させる、勝亦優祐+丸山裕貴、二人組で二拠点の設計事務所、富士市からスタート、富士市での試行錯誤「マルイチビル」、富士市での調査事業「富士市まちなか再起動計画」を開始、事業スタートのためのさまざまなデザイン、東京の拠点づくり・事業づくり、住まいでもあり・事務所でもある「西日暮里のシェアハウス」、「デザインオペレーション」という手法、まちのプレイヤーでもある設計事務所のあり方、冨士とは正反対の場所に東京事務所を移す、拠点を持つことで得られたものとまち医者のような建築家とは、まちをつくっていくプロセスと関わり続ける、二拠点で活動することの意味、
横浜=五島列島
客観的視点をもつことで島こそ可能な建築のつくり方を探る,石飛亮、縁もゆかりもない場所との出会い、島の可能性を再発掘する、島での独自のネットワーク、独立・そして島に通う、島でプロジェクトを行うことは・より深く島を理解すること、島の民家の形式から考える、素材と使い方の関係から考える、島でも可能なつくり方と・島だから可能なつくり方、プロジェクトがプロジェクトを生むサイクル、島外での働き方・島内での働き方」の住み分け、探求し続けること・観測し続けること、五島・横浜・大学の三角関係、
京都=世界各国
世界の都市を転々としながら育む「ここではないどこかの想像力」杉田真理子、よそものとして生きる/働く、移動するなかで出会った・さまざまな働き方、多拠点でありつつ・地場にも根づく、多拠点だからこそ生まれたプロジェクト、ほかの人が行かない場所を狙っていく、拠点が増えれば増えるほど・学びもチャンスもふえてくる、
高円寺=新庄=佐賀
三拠点の暮らしの延長にまちをつくる、加藤優一、私の週末、三つの拠点の概要、学生時代の気づき、設計事務所」への参画―佐賀との関わり、銭湯暮らし・東京での暮らしづくり、最上のくらし舎・地元での暮らしづくり、三つの拠点への関わり方・役割・時間・報酬、多拠点で活動するポイント、多拠点の良さについて、
新潟=横浜
キャリアを活かしネイバーフッドに貢献する、大沢雄城、まちを楽しくするパートナーとしての建築家、自分自身が実践するまちとの関わり方、人と出会うことからゆるく始める「お試”逆”二拠点スタイル」、二拠点目は中古物件のリノベーションのモデルハウス、自分の暮らすまちを自分たちで楽しくする、身のまわりの環境を・動きながら整える、横浜と新潟で仕事をつくる・混ぜる、横浜と新潟での働き方・働く場所、地域との関わり方ってもっと多様でよいかもしれない、軽やかに生きるために、
東京都区部=水戸
「生涯を通じて取り組むべき課題」を見つけるために、中山佳子、36歳の春の日に、自己紹介・茨城・水戸、建築学生時代・東京・横浜、アトリエ系建築家と組織系建築家の溝、設計事務所に入社・東京、地方都市への想い・茨城との再会、MITO LIVING ISLANDプロジェクト・茨城・水戸、実験終了後の変化、多拠点で見えること、多拠点活動の舞台裏、日常のワークライフを延長した先にある多拠点活動、組織に属し・個を耕す働き方「シナジーキャリア」とその意義、ともに高め合えるパートナー・水戸に帰ると出迎えてくれる信頼できる仲間、「生涯を通じて取り組むべき課題」を見つけるために、
函南町=日本全国・世界各国
旅する建築家を目指して、梅中美緒、旅する原体験・四歳からの十年間、はじめて降り立ったアムステルダム・十四歳からの十年間、リーマントラベラー賛歌・二十四歳からの十年間、不毛な夢の計算式・十年目の気づき、コネクティング・ドック、三歩先より半歩先、何をしていたら仕事と呼ぶのか、アフリカにだってインプットはある、移動の価値を最大化したい、地球を自宅と見立てた在宅勤務、日常と非日常の交互浴、多拠点生活は多視点生活、
まとめ
巻頭座談会、横浜=立科町、郡上八幡=練馬・杉並、横浜=五島列島、京都=世界各国、高円寺=新庄=佐賀、新潟=横浜、東京都区部=水戸、東京都区部=水戸で構成、9組の実践家の地域への入り方もさまざま、建築まちづくりの関係者が多拠点で働く試みは始まったばかりである、
略歴、/西田司、横浜国立大学工学部卒業、オンデザインパートナーズ代表、/永田賢一郎、横浜国立大学大学院YーGSA修了、YONG ・ARCHITECTURE・STUDIO代表、/勝亦優祐、工学院大学大学院工学研究科修了、勝亦丸山建築設計事務所代表取締役、/丸山裕貴、工学院大学大学院工学研究科修了、勝亦丸山建築設計事務所取締役、/大沢雄城、横浜国立大学卒業、オンデザインパートナーズ横浜と新潟の2拠点で活動、/藤沢百合、東京女子大学文理学部卒業、スタジオ伝伝代表、/石飛亮、横浜国立大学大学院Y-GSA修了、ノウサクジュンベイアーキテクツ代表、/杉田真理子、ブリュセル自由大学アーバン・スタディーズ修了、デザインスタジオ共同代表理事、/加藤優一、東北大学大学院工学系研究科博士課程満期退学、銭湯暮らし代表取締役、/中山佳子、横浜国立大学大学院YーGSA修了、明星大学建築学部非常勤講師、/梅中美緒、工学院大学大学院工学研究科修了、UNKNOWN MEETS ETHNO GRAPHY創業、