唐ー東ユーラシアの大帝国

本書はハイブリッド王朝「唐」の興亡を概説したものである、史料として「墓誌」を利用している、著者は森部豊、筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程単位取得退学、関西大学文学部教授、

唐の歴史をどう見るか

1空間ー中国とは何だろうか、中国の範囲、唐の支配空間、2時間ー時代区分と時期区分、唐宋変革という画期、時代区分論争の始末、時期区分とは、第二期の東ユーラシア世界、時期区分の特徴、3視覚ー唐朝のとらえかた、唐は貴族制の時代、開隴集団と拓跋国家、唐を遊牧的視点から見ると、唐朝の見方、

東ユーラシア帝国への飛翔ー七世紀

1唐の建国、隋末の反乱、李淵の出自、李淵立ち上がる、隋唐革命、革命成功の背景、ソグド人の協力、唐の律令、唐令の復元と発見、唐の官制、2李世民・テングリ=カガンとなる、李世民の生い立ち、玄武門の変とソグド人、玄武門の変の背景、貞観の冶と明君太宗の実像、突厥第一帝国、唐と東突厥、東突厥の滅亡、テングリ=カガン、3太宗の内政と外政、「氏族志」の編纂と「八柱国家」の創出、突厥遺民、西域経営、東ユーラシア帝国の誕生、太宗と玄奘、「大唐西域記」、太宗の死、

武周革命ー七世紀~八世紀

1高宗と武皇后、唐朝の三代目、貞観の遺風、高宗の評価、武則天後宮に入る、昭儀から皇后へ、権力の掌握、新しい秩序、睡蓮政治、高宗崩御、2周の建国、布告、唐代の長安と洛陽、動乱と密告、妖僧薛懐義、革命への準備、武周革命、武則天と法蔵、武則天を支える「胡人」たち、張易之・昌宗の兄弟、武則天と道鏡、終焉3ゆらぐ唐の支配、ソグド系突厥の出現、突厥第二帝国、契丹の反乱と渤海国の誕生、西域の攻防、転換期への序章、側転側転商技

転換期ー八世紀前半~中葉

1武韋の禍、中宗復辟、武三思と韋后、太平公主と睿宗、2開元の冶、玄宗の時代、阿部仲麻呂と井真成、政治刷新、天下泰平、唐代ぜんきの給田制と賦役、括戸政策、律令軍制、節度使の誕生、漕運改革と和糴、仏教弾圧、3絢爛たる天宝時代、李林甫の登場、張九齢との対決、高力士の暗躍、「蕃将」の登用、国防の再編成、楊貴妃と楊国忠、道教信仰、4嵐の前、ソグド系突厥の反乱、ウイグル帝国の誕生、アッバース朝との衝突、

帝国の変容-八世紀後半~九世紀前半

1安史の乱、安禄山、恩寵と出世、背景、安禄山・挙兵す、唐朝の反撃、大燕帝国との攻防、2唐朝の混迷、代宗と宦官、長安陥落、僕固懐恩の乱、藩鎮の跋扈、唐後半期の藩鎮、ウイグルと絹馬交易、3財政国家へ、塩の専売と漕運改革、両税法、河北・河南藩鎮の独立、涇原の兵乱、混乱の終息、西域の喪失、李泌の献策、空海と最澄、

中国型王朝への転換ー九世紀前半~中葉

1唐朝の中興、順宗即位、永貞革新、憲宗の登場、財政改革、藩鎮の平定、元和の中興と憲宗の暗殺、2游堕な皇帝たち、穆宗即位、河朔三鎮の帰順と離反、唐・チベット・ウイグルの三国会盟、青年皇帝から少年皇帝へ、激化する朋党の争い、唐代の科挙、牛李の党争、王守澄暗殺、甘露の変、3宗教弾圧の嵐、武宗の即位、東ユーラシア再編の始動、昭義の自立、崇物と廃仏、マニ教弾圧、会昌の廃仏、排外思想の台頭、

次なる時代へ

1立ち上がる軍人と民衆、「小太宗」の治世、あいつぐ軍乱、江淮藩鎮の搾取、浙東の裘甫、武寧軍節度使とその軍隊、冷遇される徐州の兵士、龐勛の運命、2黄巾の乱、僖宗と田令孜、王仙芝と黄巣塩商と塩賊、江賊、流賊、黄巣・北上す、長安入城・血の川が流れる、沙陀族、李克用・ゆるされる、動乱の終焉、3唐の滅亡、僖宗都へ帰る、二度目の蒙塵、僖宗時代の終焉、昭宗と楊復恭、李茂貞と李克用の対立、禁軍再建失敗、朱温から朱全忠へ、朱全忠勢力を確立す、昭宗幽閉、昭宗鳳翔へ、昭宗暗殺、禅譲、

世界史の中の「唐宋変革」

1五代十国時代の見方、唐のその後の世界、後梁から後唐へ、沙陀王朝、南中国の歴史的展開、遊牧勢力と河南勢力、2東ユーラシア世界の中の唐朝、ふたたび唐朝のとらえかた、契丹国の建国、唐から生まれた中央ユーラシア型国家、

まとめ

唐の歴史をどう見るか、東ユーラシア帝国への飛翔、武周革命、転換期、帝国の変容、中国型王朝への転換、次なる時代へ、世界史の中の「唐宋変革」で構成、遊牧集団出自のリーダーをもとに官僚を配し、農耕世界を統治が模索された、唐朝の歴史的意義は次に生まれる中央ユーラシア型王朝を準備したことだ、

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