宮本は旅は学ぶものであり自分の殻を破る機会を作るものであり、また発見である、書物では得られない広く深いものであると言った、本書は宮本常一の旅学形成過程を追求したものである、著者は福田晴子、法政大学法学部卒業、旅行業界誌の記者を経て早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了、専攻は文化人類学、
宮本常一の旅学
1歩く旅、故郷の島、屋根裏の博物館、世間師の知、2旅の大学院誕生、近畿日本ツーリスト・馬場勇の決断、人と地域を育てる、教育者・宮本常一、
旅人の肖像
1有象無象の研究所、壊さない建築家と草屋根放浪の旅(相澤韶男)、南アジア遺跡と密林探検の旅(岡村隆)、地球をバイクで駆ける旅(賀曾利隆)、ふるさとの生活を写す旅(須藤功)、山に熊追う」マタギの旅(田口洋美)、踊るから―シャと四季の旅(丸山純)、海辺の暮らしをめぐる旅(森本孝)、「AMKAS探検学校」の挑戦者たち、「旅」という価値観、愛すべき変わり者たち、
旅学の技術
1あるく、テーマを持つ、自発・自主・自立、偶然にまかせる、安く・長く、身体を使う、波乱万丈ネパール冬の旅(西山昭宣)、歩くための旅支度、2みる、高所から見晴らす、問いを見つける、基準と見比べる、見落とされたものに目を向ける、一つに焦点を当てる、車窓からながめる、描く、3きく、話しかける、傾聴する、言語、4読む、教養として読む、資料を調べる、写真を読む、5記録する、ノートを取る、写真を撮る、音声を録る、祈りの音をたどる旅(村山道宣)、6発表する、書く、写真や映像にする、報告会を開く、
旅学の結晶
1「あるくみるきく」の創刊、2ユニークな方針、素人にこだわる、自由にやらせる、とことん向き合う、3読者との共鳴、4編集長・宮本千晴、旅学道場の名コーチ、宮本流旅学の起源、山と旅の軌跡、学び場づくり、
旅の影
1旅をしながら食べていけるか、「食わないけど歩かせる」、生活のための仕事、2その時家族は、妻の立場・夫の立場、親の立場、子のされる立場、3旅をされる迷惑、旅人は自由か、よそ者の功罪4旅は危険か、5旅は逃避か、6旅中毒、
いま旅学を問う
1時代の流れ、観文研の閉幕、旅学の継承、旅人たちの行方、2歩く旅の効果、一次情報を得る、思考力・判断力、決断力、視野の広がり・無知の知、共生と平和、革命,心身の再生、郷土の再評価、社会教育と生涯教育、3旅ができる社会へ、お金の問題、時間の問題、一生旅を続ける方法、休暇制度の見直し、多様なキャリアコース、通過儀礼の復活、旅人の社会的責任、通過儀礼の復活、旅人の社会的責任、旅学の基礎講座、4私たちの旅学、
まとめ
宮本常一の旅学、旅人の肖像、旅学の技術、旅学の結晶、旅の影、いま旅学を問うで構成、本書は大学院修士課程の論文「あるくみるきく」を加筆書籍化したものである、観文研はもはやないが「あるく」旅学には普遍的価値があると信じていたい、
」
旅学
みやも