レビュー・沈黙の中世史

声と音が生活の大部分を占め、音のない言葉が例外的な人々に限定されたされた時代、中世ヨーロッパを描写、著者は後藤里菜、東京大学大学院総合文化研究科博士取得、青山学院大学文学部史学科准教授、西洋中世史に関心、著書は「叫びの中世-キリスト教世界における救い・罪・霊性」

概要

祈りと沈黙、1祈り・働く、東方と西方、神の前の沈黙、言葉の力、謙遜の諸段階、祈りの日課と修道院長の目、食事と朗読、沈黙で夜を守る、語るという罪過、2クリュニー修道院の叫び、祈りを中心にすえた生活、誓願としての叫び、叫びの儀式、3シトー会の修練者の鏡、入門の手引き、人間イエスへの敬心、適切な休み方、悪魔を去らせる声、統治の声の狭間で、1世界年代記、2歴史十書、力の発動としての感情、司教の任免、預言者たち、悪魔憑き、叫びの権威、王の訴訟、王妃ブルンヒルデ、おべっか使い、キリスト教世界の感情、クロタール王の嘆き、感情と声、嘆き、そして沈黙、1涙において沈黙を破る、2古代地中海世界の感情、魂の統御を狂わせるもの、服喪の嘆き、強き戦士と泣く女、男の弔い・女の弔い、古代ローマ人とフィデス、3中世の理想的感情と服喪の嘆き、騎士と服喪、権威と嘆き、嘆きとアイデンティティ、聖と俗、1祈る人の感情と声、アンセルムス、感情のこもった祈り、心身をじょせいにひらく、2俗人の信と祈りの声、聖なる声の力、俗人のめざめ、3清貧と使徒的生活、カタリ派とドミニコ、托鉢修道会士、トマ・ド・カンタンブレ、聖女の沈黙、1女性に課された沈黙、パウロの言葉、女性への禁止令、2預言者として語る、ヒルデガルド・フォン・ビンゲン、幻視体験、器に徹する、3聖女の系譜、処女・寡婦・妻というモデル、マーキエィトのクリスティーナ、肉欲との戦い、4ベギンは沈黙を破ったか、半聖半俗という希望、説教師とベギン、正統と異端の狭間で、マルグリット・ポレート、無化せし純なる魂たちの鏡の裁判、鏡の評価、ポレートの声、沈黙から雄弁へ、1俗人の声、ファブリオと都市生活、弁舌で天国を勝ち得た百姓、オルレアンの町人女房、2都市のしたたかな聖女、文字の人の声、マージェリーと夫の人となり、初めての危機、イエス・キリストの到来、激しい泣き叫び、神との合一、日常的に神を感じる、マージェリーのお喋りと沈黙、沈黙を破る女、1教えること・そして愛、母の教え、年上の知恵ある女性、愛の中世、愛を歌う、霊的な愛、薔薇物語、薔薇物語論争とクリスティーヌ・ドピサン、2言葉を書く、クリスティーヌ・ド・ピサン、25歳で寡婦に、若い寡婦の弱さ、言葉による救い、女の都、理性の役割、男性の言説、3沈黙を破る、キリスト者」クリスティーヌ、神の前の人間、沈黙の中世史に興味を持つ方におススメ、

感想

中世ヨーロッパは祈りから沈黙が支配した時代であった、

まとめ

祈りと沈黙、統治の声の狭間で、感情と声・嘆き・そして沈黙、聖と俗、聖女の沈黙、沈黙から雄弁へ、沈黙を破る女に注目、沈黙をとうした中世ヨーロッパをめぐる旅物語、

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