本書は①中国が高速鉄道の計画から日欧の技術吸収し輸出に乗り出すまで、②中国・香港・台湾・韓国・東南アジアの・インド・ハンガリーをルポ、鉄道を造らせる主体性を追求、著者は吉岡桂子、ジャーナリスト、山陽放送アナンサーから朝日新聞記者に転じる、中国や日中関係を主に取材、
海を渡る新幹線
序幻の新幹線輸出計画、日中友好は消えた、どこで軌道が変わったのか
１友好の象徴・打算と贖罪、鄧小平・新幹線に乗る、政府支援も鉄道から、北京―上海高速鉄道商戦の幕開け、小渕首相の「親書」、日本人技術者の銅像はない－阪口章、
２鉄輪VSリニア・紆余曲折、リニアへの熱意、ドイツのリニア・上海を走る、「中華の星」の限界、全国へ広がる高速鉄道計画‣カエル飛び、
３砕けた友好の呪文・政冷経熱、シーメンスの誤算、はやて海を渡る・新幹線方式の勝利、日本の「象徴」の宿命、吹き荒れた抗議デモ、中国・日欧を揺さぶる、「子弾頭」になった「はやて」、国産アピール・愛称は「子弾道」パクリ、日本の「鬼子」の列車に揺れる民意、正式名「和諧号」
４中国高鉄大躍進と急減速、北京五輪に合わせた開業、世界高速鉄道大会＠北京、米国とも組む、急ブレーキ・最高時速引き下げ、先導役の失脚、VIP運賃・庶民に不満、騒音・住民が「待った」、財政難、技術者の告発、北京―上海開業、「鉄オタ」20分の旅、
５そして・あの事故暗転、追突事故、異例の報道合戦、隠された「億」の真実が隠される、鉄道省解体、「ぱくり新幹線」が映す日本の対中世論、
６国威を乗せたライバル、毛沢東の誕生日に全線開業、世界最大メーカーの実力、アベノミクスVS[一帯一路」、
７赤い超特急「復興号」と鉄のラクダ、「和諧号」から「復興号」へ、すごいぞ我が国CHINA、欧州に乗り込む、リニアの夢よ・もう一度、2035年7万キロを目指す、ウイグルにも直通便、列車に乗って台湾に行こう、北京と結ぶ意味、膨らむ借金、安全保障の壁、鉄のラクダの行く手、
コラム・麗しき記憶・初の輸出は台湾、日本敗者復活戦、
大東亜縦貫鉄道と一帯一
路
序歴史の貯蔵庫・瀋陽鉄路陳列館で「アジア」号に出会う、「逃げ鉄」の遺伝子、蒸気機関車の横綱・新幹線の源流、屈辱の歴史から成功の物語へ、長く待たれた一般公開、満鉄が残した撫順の通勤電車、
１三本のレールに歴史あり・中越を結ぶ寝台列車、南寧からハノイの旅、戦争が増やした・もう一本のレール、メーターゲージの歴史、ハノイ―ホーチミン・都市鉄道と高速鉄道の行方、
２ラオスの夢か・中国の罠か・「陸鎖国」に乗り込む鉄道,2017年ー小さな単線の鉄路、本命は貨物、2019年ー世界遺産の町に駅、2020年ーコロナ過でも進んだ工事、ラオスに腐心、2022年ーランサン号に乗った、国境の町鬼城（ゴーストタウン）、中国依存の向こう側、中国にも「罠」、ラオスに残るタイ幅の鉄路、
３マイペースなタイ、マイペンライな新幹線、６年越し1ミリも進まず、軍政下での輸出計画、カタツムリ‣タイ速度vS中国速度、もう一つの高速鉄道計画、バンコク中央駅の交代、
４「マラッカジレンマ」がせきたてるマレーの鉄路、大東亜縦貫鉄道と一帯一路、マハティールの打算・習の戦略、マラッカジレンマ、よみがえる運河計画、不死鳥は飛ぶか、
コラム、泰緬鉄道の「歴史観」、世界遺産申請を「阻止」、
５バンドン・ショックの示唆 インドネシア、黄色い車両は「コドモドラゴン」、日本・まさかの「敗退」、高原の大学都市へ、日本のODAがもたらしたもの、
コラム、日本人が愛する中古車両、異国で感じる「すごい」日本、むさしのドリームジャカルタ行き、DD51がつなぐ日タイ交流、北斗星・タイで輝く、ミャンマーに協力が戻る日、
６「赤いはやぶさ」発車ベルはいつ？インド、「はやぶさ」インドで格闘、世界遺産の駅にE５の模型、中国人ビジネスマンが語るインド新幹線、伏せられた情報、官邸印・膨らむ事業費、鉄道大国の底力、
７「契約１０年機密」の鉄道・ハンガリー、「機密」の裏側、昔より遅い・古びた鉄路、「習兄さん」が揺さぶる欧州、「黒い羊」、ブタペストの孔子学院、危ういゲーム、「モンスター」、
コラム、中国で消えた時刻表が日本で生き続けるわけ、俯瞰する楽しみ・刻む歴史、本家は休刊、毛沢東語録付きの時代も、鉄道データで諜報、
８「ひかり」「のぞみ」が走った鉄路で・韓国、団子鼻の観光号、造ったのは誰、釜山で駅舎鉄に会う、「鉄道の日」の変更、思い出と歴史が詰まる空間、ムアンファ号に乗る、鳥取の名誉駅長に韓国で会う、太田駅のうどんとメロンパン、日本とフランスの競争の果てに、安保を「観光」する列車、「今のままでは島だ」、遭う
９デモ隊と歩いたトラムの道・香港、「10年」と「まな板の上」、デモの「ふくらみ」と歩く、「選挙」の外の民主主義、燃えた地下鉄の駅、その後の香港、
まとめ
中国高速鉄道の計計画から輸出まで、中国・香港・韓国・東南アジア・インド・ハンガリー鉄道の思惑ルポし日本の現在地をあばく