隣国の発見

本書は1910年から1945年までの朝鮮で暮らした日本人が書き残したエッセイや日記を紹介し、日本人から見た朝鮮を描写、著者は鄭大均、韓国系日本人、専攻は日韓関係論、立教大学・UCLAで学ぶ、東京都立大学名誉教授、

①朝鮮の山河

1海峡を越えて、谷崎潤一郎の朝鮮行・平安朝/ポプラの樹、2禿山と岩山、禿山論/狩野派の絵・朝鮮の風景/岩山論の系譜・山水画/赴戦高原の近代的景観・水豊ダム、3朝鮮の山河/暗さや物凄さがない/赤松こそが朝鮮の風景、

②隣国の発見

1少年の日の思い出、家の近所はすぐ市場だった/宮城道雄と朝鮮の音・砧の音、2大人たちの見たもの・衣服、普通学校の訪問・人を恐れぬ/電車に乗って釜山の東へ行く・家の殺風景/貧民窟は見晴らしのよい地にある・美しい/市河三喜の済州島紀行・旧制高校の異文化体験/黒い海に金剛山の曙・海と魚/洗濯する女たち、3白磁の美の発見、白磁の美の発見・浅川伯教/陶器の破片探し・弟浅川巧/山道を案内してくれた男/民芸運動家たち・理想郷へ行く、

③もう一つの眺め

1非好感の眺め、1905年・朝鮮の旅・ぼんやりでどんよりの朝鮮人/蘇生しがたいまでに枯れた風景/芸術と音楽の必要性/朝鮮人は破廉恥である・蔑視、2朝鮮人とは誰か、「朝鮮人の誇り」/朝鮮人の民間信仰・孝行/交番前の群集、

④京城の歩く人

1安倍能成の朝鮮エッセイ/林達夫の書評・朝鮮の風物/京城の春の息吹/自文化に当惑する態度・日本化/隣国とは何か・朝鮮の焼き物/京城とアテ―ネ、2浅川功への惜別の辞「種まく人」/竹山道雄と安倍能成/朝鮮人を愛することの難しさ・浅川功、

⑤旅する科学者

1狭間文一と辺境の地への旅、なぜ京城医専にやってきたのか・長崎医科大の人事/辺境の地への旅「朝鮮の自然と生活」/朝鮮の秋蛍、2狭間文一の日記・非凡な好奇心と勤勉の精神、/ウンゲルンという恩人・狭間のドイツ語論文の訂正役/その他の登場人物、3朝鮮に与えられ・また与えた人・狭間文一

まとめ

エッセイや日記から、日本人が発見した隣国の姿を浮かび上がらせる

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