レビュー・町内会

町内会というものから、日本の国家がどのように統治したか、支えた人はどのような社会的存在であったかを考察、著者は玉野和志、東京都立大学大学院社会学研究科博士課程中退、放送大学教養学部社会と産業コース教授、専門は都市社会学・地域社会学、著書は「近代日本の都市化と町内会の成立」他

概要

危機にある町内会、町内会が消える、首都圏近郊の状況、超多忙な町内会長、自分の代で終わります、やめるならごみ集積所を使うな、震災以降の過剰な期待、きずなと共助、町内会を知らない若者たち、本書での表記ー町内会・町会・自治会・部落会、町内会の定義ー共同防衛を目的とした全戸加入原則、町内会と労働組合・国家と地方自治体、本書のねらい、町内会のふしぎな性質、町内会とは何か、町内会の特異性、町内会の理論的説明を求めて、中田実の地域共同管理論、安田三郎の町内会=地方自治体説、鳥越皓之の本質起源説、部落会と町内会、共同防衛という本質的機能への着目、国家・地方自治体・町内会に共通する機能、町内会成立の典型、フーコーの統治性研究、「統治性」、「階級制」、統治性との関連で、階級制との関連で、文化的特質か・統治の技術か、町内会=文化の型論、スープと味噌汁の違い、日本人の自治感覚、日本的統治の特質、原型としての明治地方自治制、大区小区性と地租改正反対一揆、村落の社会構造、士族民権から豪農民権へ、地方三新法と国会開設の詔、松方デフレと豪農層の上昇転化、明治の合併と行政村の形成、制限選挙制のからくり、区長と区長代理、芸術品としての明治地方自治制、寄生地主制と共同体的秩序の利用、日本的統治の本質、近代の大衆民主化ー労働者と労働組合・都市自営業者と町内会、明治地方自治制から町内会体制へ、明治地方自治制の動揺、寄生地主制と共同体的秩序の変質、男子普通選挙と治安維持法、労働運動の台頭と弾圧、日本の労働者の選択ー経営家族主義から日本的経営へという道、もう一つの選択」ー一国一城のの主=都市自営業者への道、町内会の起源について、町内会の成立過程、近代の都市化と町内会、共同防衛組織としての町内会、戦時体制と町内会の整備、臣民として認められた都市自営業者、大衆民主化の時代、労働者と都市自営業者、労働組合と町内会、戦時下の町内会、戦後改革と町内会禁止令、サンフランシスコ講和条約と町内会の復活、町内会の結成と町内会の圧力団体化、住民運動と革新自治体、コミュニティ施設の展開、町内会体制の確立と動揺、町内会と市民団体ー新しい共助のかたち、グローバル化と都市自営業者層の衰退、町内会体制がもっていた可能性、町内会と日本の政治構造、政治改革と自公連立、町内会への期待、例外としての町内会、避けられない町内会の弱体化、市民活動の台頭、水と油の町内会と市民団体、期待される雪解け、行政の思惑、統治性と階級制の矛盾、何を捨て・何を継承すべきか、協議・決定・要求する場としての町内会、市民活動団体の役割、代議制民主主義との関係、町内会からみた日本の近代を知りたい方におススメ、

感想

自治を求めた町内会、政府に利用された町内会、市民団体が町内会の役割を占める現状、

まとめ

危機にある町内会、町内会のふしぎな性質、文化的特質か・統治の技術か、近代の大衆民主化、町内会と市民団体、欧米と日本のコミュニティの違いに考察、

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