レビュー・中東の経済学

中東経済の仕組み・成り立ち・世界との関係を概説した入門書、著者は細井長、立命館大学大学院経営学研究科博士後期課程修了、國學院大學経済学部教授、専門は国際経済・中東経済、エネルギー経済、著書「中東の経済開発戦略」他、

概要

中東経済事情、主要中東の国々、サウジアラビア・アラブ首長国連邦・カタール・エジプト・トルコ・イスラエル・イラン・イラク、イスラム教の基本、信仰告白・礼拝・喜捨・断食・巡礼、禁酒と豚肉禁止、アラブ人は空気を読める、ホフステードの5次元モデルで、1権力格差は高い、2極端な集団主義でない、3男女差は平均、4不確実性の回避、5長期指向性はない、石油産業の歴史と仕組み、石油産業の構造・上流と下流、世界的大企業・サウジ・アラコム、後出しジャンケンで石油を買う日本・DD原油、大きくなりすぎたスタンダード石油→分割命令、イランから始まる中東石油・APOC設立、我々以外は仲間に入れぬ赤線協定、アラビヤ半島での石油発見・サウジアラビアで油田発見・アメリカ4社で運営、メジャーが支配する中東石油・セブンシスターズ、メジャーに暗雲立ち込める60年代・ソ連の安い石油輸出、資源ナショナリズムの動きとOPEC結成、メジャー支配からOPECへ、盟主サウジアラビアの苦悩、OPEC価格に抜け駆け=裏切り、価格低迷の90年代・市場過熱のゼロ年代、産油国アメリカへの対応、OPECプラス設立、脱炭素時代の石油産業、世界と日本のエネルギー事情、石油と天然ガスはまだまだ主役、化石燃料依存度が高い日本・弱点はエネルギーの海外依存、石油の埋蔵量、アジアの経済を支える中東の石油、世界最大の産油国・アメリカ、世界経済を左右する石油価格、天然ガス埋蔵量、天然ガスの生産量拡大・北米と中東消費はアジアと欧州、世界最大の産ガス国・アメリカ、日本の石油中東依存は9割、日本・韓国・中国・インドの中東石油依存度、オイルマネーの循環、中東経済で最も重要な石油価格、産油国の財政の柱は石油、サウジアラビアの財政はラクじゃない、レンティア国家、課税なくして代表なし、レンティア国家における石油収入循環、みんな公務員、国家資本主義、民間企業も地主、石油価格が低いと王様もツライ、付加価値税と法人税、企業育成で地代を生み出す、資源の呪い、中東の貿易構造、中東貿易・域内貿易が少ない、サウジアラビアとUAEが中東貿易の二強、NOイスラエル=アラブボイコット、イスラエルとの経済関係、ムスリム同胞団をめぐりカタール断交問題→和解、棚から牡丹餅のオマーン、トルコがリードする地域経済統合、GCCの経済統合はシンボル・構成国の産業構造が似ているため、もともとのドバイは地域の物流拠点、ドバイの再輸出先はイラン、中東主要国の直接投資受入れはイスラエルとUAEが増加、送出はサウジアラビア・クエートイスラエルが中心、湾岸諸国の経済成長率や政策実行能力は高ポイント・労働者・高等教育・研究開発は不足と評価、労働構造と人的資本、中東の労働市場、公務員志向・非産油国の失業率、出稼ぎ労働、外国人だらけの湾岸諸国、男だらけの湾岸諸国、稼いだ金を故郷に送る、外国人労働者に頼り続けられる?公務員での雇用も限界、課題山積みの労働力自国民化、「働かざる者食うべからず」になる?湾岸諸国の学力は高くない、学力は教育の中身が問題、長期的観点から人材育成、中東経済の未来、非石油産業の育成・ドバイ・ビジネス拠点の地位、サウジアラビアのビジョン2030、石油収入に依存しない国家の実現・ムハンマド皇太子、投資を通じた国づくり、カギとなるSEFのPIF、国内の産業育成を志向した投資、スポーツを通じた産業育成・広告・ソフトパワー向上、スポーツ習慣啓蒙、王族の趣味がビジネスに・競馬、世界から脚光を浴びる観光開発、利子という言葉は使わない・イスラム金融・ムラーバハ、イスラム圏市場へのパスポート、ハラル認証、次世代エネルギー供給地をめざす中東、水素開発、中東の経済を知りたい方におススメ、

感想

石油に依存した中東経済のしくみ、成り立ちがわかる入門書、

まとめ

中東の経済事情、石油産業の歴史と仕組み、世界と日本のエネルギー事情、オイルマネーの循環、中東の貿易構造、労働構造と人的資本、中東経済の未来を考察、世界との関係を視野に置いた中東経済の入門書、

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