コリアン・ディアスポラの存在、軍事独裁屈服、儒教的慣習・韓国ならではの社会問題をテーマにした映画を解説、著者は崔盛旭、韓国生まれ、明治学院大学大学院で芸術学博士号取得、明治学院大学他で非常勤講師、映画研究者、著書「今井正・戦時と戦後のあいだ」他、
概要
韓国と日本・アメリカ・北朝鮮、韓国と日本ー1「ロスト・メモリーズ」歴史改変映画は新たな解釈の可能性を提示」できるか、2「密偵」英雄化・逆賊か・歴史の曖昧さゆえに成し得た物語、3「金子文子と朴烈」反日映画が再発見した・ある日本人女性の強烈な生、4「マルモイ・ことばあつめ」言葉が奪われた時代に・言葉を守り抜いた人々、5「哭声・コクソン」韓国社会におけるよそ者・日常としての日本、韓国とアメリカ・北朝鮮ー6「スウィング・キッズ」戦争とミュージカルカルのコントラストが叫ぶ「イデオロギーなんてくそったれ」7「高地戦」人間に優先されるイデオロギーはない・無意味な攻防戦に散った若い命、8「グエムル―漢江の怪物」少女はなぜ死ななければならなかったのか・反米に透けて見える映画の真のメッセージ、9「白頭山大噴火」殺し合う南北・抱きしめ合う南北・映画に見る南北関係の変遷、10「レッド・ファミリー」北朝鮮スパイの歴史と映画が描く韓国の欲望、コリアン・ディアスポラー11「チスル」韓国現代史最大のタブー「済州島4.3事件」への鎮魂歌、12「焼肉ドラゴン」彼らが日本にいる理由、家族史に見る「在日」の終わらないディアスポラ、13「ミナリ」アメリカは夢か逃避か・さまよう韓国人たち、14「ミッドナイト・ランナー」民族の再会から他者の排除へ、韓国映画は朝鮮族をどう描いたか、
軍事独裁から見る韓国現代史、朴正煕政権ー15「国際市場で逢いましょう」それでもあの時代は良かった、独裁時代と父親たちに贈る、ノスタルジア、16「7番街の奇跡」法は公正なのか、独裁時代の暗黒司法史と死刑執行停止のいま、17「KCIA南山の部長たち」正義心か、ジェラシーか、独裁者を撃ち抜く弾丸がいみするもの、全斗煥政権ー18「タクシー運転手~約束は海を越えて」韓国現代史最悪の虐殺「光州事件」の真相に挑んだ劇映画、19「弁護人」仕立てられたアカのために闘った人権弁護士、廬武鉉大統領前史、20「1987・ある闘いの真実」二人の大学生の死が導いた独裁の終焉と民主化への一歩、
韓国を分断する者たち、格差ー21「パラサイト・半地下の家族」韓国社会の格差を浮き彫りにする三つのキーワードから見えてくるもの、22「国家が破産する日」政経癒着の帰結としてのIMF通貨危機・それがもたらした分断国家、23「バーニング・劇場版」村上春樹ブームと喪失の90年代韓国を、現代の、じゅきょう24「はちどり」少女の眼差しが晒す韓国儒教社会暴力の連鎖、25「82年生まれ・キム・ジョン」抑圧に圧し潰された女性たちが・自らの声を取り戻すまで、26「息もできない」底辺に生きる男が悪口の果てに求めた「家族のメロドラマ、27「お嬢さん」男もヒエラルヒーも乗り越えて・帝国と植民地の女性、勝利の連帯へ、28「ハハハ」あるべき男性像を笑い飛ばしてくれる・大いなる人間賛歌、マイノリティー29「ファイター・北からの挑戦者」現在進行形のディアスポラ「脱北者」の少女が拳で立ち向かう韓国、30「バッカス・レディ」歴史の影に取り残された女性による男性への復讐劇、31「私の少女」儒教・異性愛・ホモソーシャルな韓国社会にLGBTQの未来はあるか、32「トガ二・幼き瞳の告発」国民の怒りを呼び起こし・社会を変えた一本の映画
韓国の「今」を考える、政治とメディアー33「キングメーカー・大統領を作った男」選挙の負のレガシーを作った男たち「カルラチギ」の起源をたどる、34「アシュラ」大統領選を前に「逆走行」した一本の映画から政経癒着の歴史を紐解く35「共犯者たち」権力とメディアの関係性を皮肉に暴くドキュメンタリー、社会問題ー36「冬の小鳥」踏みにじられた人権・韓国養子縁組問題の背景を探る、37「ベイビー・ブローカー」韓国で映画を撮った日本人監督たち、38「殺人の追憶」連続殺人と軍事独裁という絶妙なメタファー、39「サムジンカンパニー1995」英語を武器に下剋上を目論む高卒女性たちの反乱、40「整形水」美は誰の欲望か・外見至上主義と整形大国の関係性、41「明日へ」勝ち取る喜びを喜びを求めて・デモ大国・韓国における闘うことの意味、42「サバハ」新興宗教が乱立する韓国社会・エセにすがる人々の宗教的心性、43君の誕生日」セウォル号事件・遺族の悲しみに寄り添うということ、44「DPー脱走兵追跡官」韓国兵役物語、若者たちの絶望と軍隊をめぐる諸問題、韓国映画からみた近現代史を知りたい方におススメ、
感想
ディアスポラ、軍事独裁、儒教と韓国ならでは現象を映画で描いている、
まとめ
韓国・日本・アメリカ・北朝鮮、軍事独裁政権、韓国を分断する者、韓国の今を考えるを考察、映画は韓国の抱えている現実を描写している、