今の日本美術は外来の模倣と独自の熟成のいったいどこにいるのか、著者は山本陽子、早稲田大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得、現在は明星大学教育学部教授、専門は日本中世絵画史、著書「絵巻における神と天皇の表現」他、
概要
仏教伝来以前―何を拝んだか、箸塚伝説、仏像を見てびっくり、飛鳥時代の仏像ーどうして細い、アルカイックスマイル、お手本は北魏、横から見た方がきれい、絵画もほっそり、奈良時代ー美の基準はなぜかわったか、白鳳時代のかわいい仏像、中国のマッチョな仏像、白鳳か天平か、東大寺大仏、鑑真、異色の仏教―密教とは何か、ヒンドゥー教、大日如来、空海・最澄、東寺の曼荼羅、浄土真宗―死語のための頑張る、末法思想、阿弥陀如来像、来迎図、臨終掛け、地獄絵と六道絵、12世紀の絵巻ーなぜ大人が熱狂する、女子供のための絵本、後白河法皇、女絵、売れない奈良仏師、劇画、嗚呼絵、慶派ー奈良仏師はなぜ成り上がったのか、売れない奈良仏師運慶、東国へ、東大寺大仏炎上、巨象を造る、弟子たちと快慶、肖像画ー禁忌からブームへ、一人の天才、息子の信実、似絵の家系、新仏教のカリスマたち、旧仏教も、武士だって、水墨画―新技術をいかに学ぶか、瓢箪から駒、留学僧、将軍も参加の詩画軸、周文とその弟子、雪舟、中国帰りで売り出す、天橋立図、戦略としての絵画ーハッタリの天守閣に会う絵とは、タフな狩野派、時代変れば絵も変わる、天守閣、唐獅子図屏風、長谷川等伯、楓図と桜図、松林図屏風、狩野派その後、三面作戦、スター誕生、狩野の画風を一変、データベース「採幽縮図」、ファミレス化、かわいそうな探幽、琳派ー出身も時代も場所もバラバラ、本阿弥光悦、俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一、浮世絵のはじまりーかけそば一杯、寛永風俗画、寛文美人図、菱川師宣、鳥居清信・清倍の役者絵、鈴木春信、鳥居清長、喜多川歌麿、渓斎英泉・歌川国貞、竹久夢二、北斎と広重―風景のなにが面白い、浮世絵の規制、旅行ブーム、葛飾北斎、富嶽三十六景、歌川広重、名所江戸百景、開化錦絵、西洋画の導入ーなぜ日本人はミレーと印象派が好き、南蛮画、洋風画、高橋由一、工部美術学校、黒田清輝、二種類の油絵、東京美術学校西洋画科、青木繁、萬鉄五郎、岸田劉生、日本画の行方ー西洋にあって日本画になかったもの、丸山応挙、竹内栖鳳・上村松園、フェノロサと岡倉天心、狩野芳崖、東京美術学校、美術学校騒動と日本美術院、都落ち、大観・日本美術院を再興、おわりに・現代美術ーあなたにとっての美術、どうしてこれが美術、外来の模倣と独自の熟成の歴史を辿る入門書、
感想
模倣と独自の熟成の日本美術史、お手本は中国、独自の王朝文化、禅文化、浮世絵登場、明治以後は西洋画と格闘、
まとめ
仏教伝来以前、飛鳥時代の仏像、奈良時代、異色の仏教、浄土信仰、12世紀の絵巻、慶派、肖像画、水墨画、戦略としての絵画、狩野派その後、琳派、浮世絵の始まり、北斎と広重、西洋画の導入、日本画のゆくえ、おわりに・現代美術を考察、日本美術の入門書、