本書は京都に暮らす気鋭の歴史時代作家物語、著者は澤田瞳子、同志社大学大学院博士前期課程修了、2011年デビュー「孤鷹の天」で中山義秀文学賞、21年「星落ちて、なお」で直木賞、
京都に暮らす
天神さんが晴れなら、京都に暮らす、夏の至高者、サル・ルビコン川(鴨川)を渡る、黒子生活の秋、愛すべき町、深夜のスキップ
日々の糧
カレーライスを食べながら、「京都らしい」ラーメンとは・天下一品、「亥」を味わう京都の秋冬、面倒故愛しい豚バラの燻製、から揚げに無言の励まし、京都の手土産最強の品は・志津屋のカルネ、盛夏のビールの味、見つからないティラミス、お好きな食べ物は・朝食、西安の謎の朝食、ぽろたんが来た・栗、
まだ見ぬ空を追いかけて
アウシュビッツ・オシフィエンチム駅、緑ある土地・白川と高山、趣味・旅行、修学旅行と刑事コロンボ・毒ガス事件、駅、漂泊の旅への憧れ、旅先での音、飛行機への恐怖、憧れの「くるクル」・西鉄とJR久留米駅、友と旅する醍醐味、旅の面白さとは、逸話の場所へ、感動を求めて、思いがけず屋久島へ、函館の聖堂設計者に思い馳せ、終わった旅から再びの旅、つなぐ想い、日々が旅と気づくために、
出会いの時
第一人者と触れあえるバイト・同志社のバイト、「何者」でもない店・小さなビストロ、ある日の銀座、一人の人間・能楽OB会、のんびり屋向けの時計、「家族」の日、プラネタリウムの少女たち、ストレス仲間との出会い・狭心症、服屋嫌い・散歩好き、非現実の現実、仕事用カバン探し、お茶の稽古場の風景、
きらめきの誘い
知の宝箱、伊藤若冲という男「京都錦高倉青物市場の公認をめぐって」、博物館で考える、メモリヤルイヤーの煩悶、伊藤若冲生誕三百年に見る文化財と文化のあり方について、日常に存在する「歌」、平将門と能、能楽という扉、河鍋暁斎・暁翆をめぐる人々、「俊寛」の島、
歴史の旅へ
歴史とはなにか、盛夏の三日間、吉野隠棲から「壬申の乱」へ、夫婦悲願の新都「藤原京」、心の拠り所となった社寺は今も、聖なる葉、
ただ・書く
○○っぽい・小説家、原稿裏のタイムカプセル、三分の一のこちらがわ・真っ黒な幕、言葉の美しさ、本の記憶、新春の祈り、土筆を摘む人・葉室麟、巣立ちする子見送る気持ち、「五度目」だからこそ描けたもの・「星落ちてなお」直木賞、葉室さんとの二つの約束、私とそっちのけの残念会、己の小ささ忘れまい、ただ粛々と書き続ける、平和で平等な営み守りたい、「普通」とは何か、
まとめ
京都に暮らし、日々の糧を得、まだ見ぬ空を追いかけて、出会い、きらめきへの誘い、歴史の旅、ただ・書く、京都暮らし物語