考えることは問うに基づいている、問いの質と量が思考の質と量を決める、本書は人生において問いとは何かを考察したものである、著者は梶谷真司、京都大学大学院人間・環境学研究科修了、現在東京大学大学院総合文化研究科教授、専門は哲学・医療史・比較文化
問うことは・なぜ重要なのか
1私たちは・なぜ問わないのか、問うのは基本歓迎されない、問うのはしばしば攻撃的である、問いは「与えられるもの」である、問うのはかなり面倒くさい、問うのは実は怖い、2問うことにはどういう意味があるのか、問うという行為は①好奇心の表れ、②違和感の表れ、
そもそも、何のために問うのか
1目的をもって問う、①知るために問う、「新しいこと」を知る、より良い選択のために、関心だけでは偏狭なまま、楽しいことばかりではない、知っておいた方がいい、「正しいこと」を知る、正しいことを知る難しさ、通説、噂話、真偽を知る、ネガティブが真実?誹謗中傷、思い込み、②理解するために問う、100%理解、より深く理解、③考えるために問う、知識や理解を超えて考える、考えることの自由さと二面性、想像するために問う、過去を考える、未来を考える、他人、存在、④自由になるために問う、常識、偏見、苦しみ、無知、
具体的に・何を問うのか
1問いの種類と役割をを知る、①「意味を問う」ー○○とはどういう意味か、言葉,行為、出来事、②「本質を問う」ー○○とは結局何か、③「理由を問う」ーなぜ○○なのか、④「方法」を問うーどのように○○するか、⑤「状況」を問うー誰がいつどこで何をなぜしたのか、⑥「関係」を問うー○○と△△はどのように関連しているか、⑦「事例」を問うーたとえばどうゆうことか、具体的に考える・反例を問う、⑧「要点」を問うー要するにどういうことか、⑨「意見」を問う―あなたはどう思うか、⑩「真偽」を問うー本当にそうか、
実際にどのように問うのか
1問いの方向を決める、①一方向的に問う、前に進むーそれでどうするのか、後ろに進む―どこから来たのか、上に進むーより大きい視点から見ると、一般的な観点、より広い視点、全体を見る、下に進むーより深く掘り下げてみると、意味、理由、根拠、方法、2多方向的に問う、比較するーどこが違うか・似ているか、違う視点から見るー別の角度から見てみると、反対の立場から見るー自分と違う立場に立つと、時間軸を移動するー昔はどうだったのか、空間軸を移動するー外から自分を見てみる、2問いの大きさを変える、①小さい問いから大きい問いへ、個別具体的な問いから一般抽象的な問いへ、バラバラのものを一つの観点からまとめる、②大きい問いから小さい問いへ、
どうすれば問う力がつくのか
1問うトレーニングの3ステップ、①テーマから、テーマを決める、問い、問いをまとめる、新たな問い、②素材から、素材を決める、問い、問いをまとめる、新たな問い、
現実の問題にどう対処するのか
現実に対して適切に問う、①解決法が分かっている場合、問題の明確化、課題の設定、②解決法が分からない場合、問題の明確化、課題の設定、前提の転換、新たな課題、③社会問題への対処、
いつ問うのをやめるべきか
問い続ければいいというものではない①非倫理的な問い②マジョリティの問い③確認すれば終わる問い④苦しみを増やす問い⑤問いを受け止める
まとめ
問うことはなぜ重要なのか、そもそも何のために問うのか、具体的に何を問うのか、実際にどのように問うのか、どうすれば問う力がつくのか、現実の問題にどう対処するのか、いつ問うのを辞めるのかで構成、考えが漠然としているのは問いが漠然としているからである、問うことの重要性を考察、