レビュー・独仏関係史

独仏関係の通史を国際政治関係と政治力学・国際環境の視点から概観、著者は川嶋周一、北海道大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学、明治大学政治経済学部教授、専門は国際関係史・ヨーロッパ統合史、著書「独仏関係と戦後ヨーロッパ国際秩序」他、

概要

憎しみ合う双子―敵対関係の成立、19世紀以前に独仏関係?初めにナポレオンありき、19世紀初頭から中盤まで、独仏戦争、帝国主義時代の接近と対立、先祖代々の宿敵へー二つの大戦、1宿敵関係の成立ー第一次世界大戦、大戦の展開、パリ講和会議、2解決できなかった対立ー戦間期、平和を得る方が難しい、賠償問題とルール問題・ロカルノ条約・ナチ登場、3三度目の衝突-第二次世界大戦、奇妙な敗北、新秩序の独仏、自由フランス、第二次世界大戦からの再出発と限界ー冷戦からドイツ分断、1フランスの対独強硬路線継続、二つの路線とドゴールの対独観、ライン地方分離、強硬路線の敗北、2西独成立とフランス対独政策の行き詰まり、アデナウアー路線、ヨーロッパ統合と独仏、冷戦・西独建国とフランス外交転換冷戦、3ザール問題、擬似独立国家、関係改善と安定化へ向かって1シューマンプランという転換点、境界人シューマン、三元連立方程式の解、2戦後ヨーロッパ国際秩序への埋め込み西独再軍備問題とEDC,ザール問題の解決で西独復帰、ローマ条約交渉と独仏対立、スエズの衝撃と独仏対立の解決、3独仏和解を求める民間交流ドウ・リヴォとBILD・GOZ,ローヴァンと「ドイツは私たち次第だ」グロセールと「新制ドイツとのフランス交流委員会」、ドイツ側の動き、誰が和解を勧めたのか、政府間文化交流の限界、エリゼ条約の成立ード・ゴール=アデナウアーと友好の制度化、1ド・ゴール=アデナウアー時代の始まり、コロンべでの邂逅、ド・ゴール外交の展開、政治同盟構想、MLF(多角的核戦力)をめぐる確執、2批准への道のり、相互首脳会議、両国の内政の変化、ド・ゴールの記者会見と条約の成立、批准をめぐる問題、3エリゼ条約後の漂流ーアデナウアー退任後の景色、ド・ゴール=エアハルト期(水と油)ド・ゴール=キージンガー期、独仏コンビの時代ー70年代から80年代にかけての「枢軸」化、1ポンピドー=ブラント期、新東方外交流動化する国際情勢、悪化する独仏関係、2ジスカール=シュミット期、緊密な関係、通貨統合への取り組み、西側世界を股にかけてさらなる高みを目指して、3ミッテラン=コール期、ミッテラン時代のプレリュード、困難な出発、独仏モーターへの転換(独仏協調)、ヨーロッパ統合の深化と独仏関係の提携強化、安全保障・防衛領域での提携の試み、新しいヨーロッパを求めてー統一ドイツの登場と冷戦後の模索、1冷戦の終焉、統一の進展と統一ドイツの未来像をめぐる争い、再統一過程の中の独仏関係」とEUの誕生、ソ連の解体と新しいヨーロッパの試み、2統一後のコール期およびシラクーシュレーダー期、独仏による新しい外交の模索、NATO東方拡大・旧ユーゴ内戦と冷戦後ヨーロッパ安全保障、シュレーダー赤緑連立政権の発足、EU東方拡大とヨーロッパ憲法をめぐる紛糾、ブレサイム・プロセス(非公式会議)と関係改善、エリゼ条約締結40周年共同声明、旧いヨーロッパ対新しいヨーロッパ、3非政府・市民社会領域での協力、青少年交流と教育分野での協力、トランスフロンタリエー国境を跨いだ自治体協力の動き、メルケルの時代と変わる「ヨーロッパ」ーユーロ危機からウクライナ戦争へ1メルケル=サルコジ期、女性首相の登場、メルコジと欧州憲法条約問題の解決、ユーロ―危機、独仏のロシア政策、2メルケル=オランド期、二人の難しい関係、ウクライナ危機と独仏仲裁外交、難民危機・同時多発テロ・ブレグジット、3、マカロンの登場ーアーヘン条約の成立とヨーロッパ再起動の追求、史上最年少の大統領、ソルボンヌ演説とマクロンによる「ヨーロッパ主権」論、アーヘン条約の成立マクロン外交の展開、コロナ危機からメルケルの引退、ウクライナ戦争勃発後の独仏関係と未来への展望、ウクライナ戦争は独仏が試みたヨーロッパの秩序再編を破綻させた、しかし独仏関係は理念と現実から継続していることからヨーロッパの理念を手放すことはないだろう、独仏関係について知りたい方におススメ、

感想

敵対関係から共生関係となった独仏関係は、ヨーロッパの秩序を再編させた、

まとめ

先祖代々の宿敵へ、第二次世界大戦からの再出発とその限界、関係改善と安定化に向かって、エリゼ条約の成立、独仏コンビの時代、新しいヨーロッパを求めて、メルケルの時代と変わるヨーロッパを考察、EUの中核となった独仏関係史、

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