装束を美術ではなく有職故実の歴史的モノ資料の視点から見ていく、著者は近藤好和、國學院大學大学院文学研究科博士課程後期単位取得、神奈川大学大学院歴史民俗資料学研究科特任教授、専攻は有職故実、著書「弓矢と刀剣」他
概要
有職故実の歴史、1有職故実とは何か、有職故実という言葉、呉音と漢音、公家故実とは、武家故実とは、柳営故実とは、古典理解の有職故実、古典理解の有職故実と公家故実の関係、2律令制の導入と展開、格の集成と式の編纂、国家儀礼の唐風化と儀式の編纂、天皇装束の原点となる弘仁11年の詔、律令制の変質と摂関制への移行、律令制を変質させた蔵人と蔵人所、摂関・蔵人は令外官、律令身分制の基礎となる位階制、平安宮の構造、平安宮の内裏、臨時の内裏である里内裏、土御門内裏と京都御所、昇殿制と殿上人・蔵人、有職故実成立の背景、有職故実の成立過程、3有職故実の展開と復興、故実を伝えるための古記録、儀式書と有職故実の家流の成立、故実書・古術集成成立、装束抄の成立と衣紋の家流、公家の形骸化と有職故実の衰退・中絶、特異な寛永有職、公事の復興、土御門内裏の再建、幕末・明治の急速な変化、束帯という装束、1日本装束の原点、装束とは何か、男子の公服と女子の公服、衣服令規定の礼服、衣服令規定の朝服・制服、朝服・制服の起源、弘仁11年詔規定の天皇・皇后・皇太子の公服、朝服の和様化、束帯はいつ文献に登場したか、神像や絵巻物という手掛かり、2束帯にはどのような区別があるのか、束帯の様々な区別、強装束成立後の推移、物具の構成、3束帯の構成とは、①冠ー公的な被り物、②肌着ー肌小袖・大口・単肌小袖、③下着ー衵・打衣・表袴・下襲・半臂、④上着ー位袍、束帯の装身具と武具、1装身具・持ち物・履物、①装身具ー石帯・魚袋、②持ち物ーしゃく・帖紙・扇、③履物ー襪・靴・浅香、2武具、①武具の全体像、②剱ー餝剱・毛抜型太刀、③弓1ー平胡簶、④弓箭2-矢・その他の容器・弓、⑤甲、多様な装束、1公家装束ー布袴・衣冠・直衣、①指貫、②布袴、③衣冠、④直衣、⑤烏帽子、2公家装束ー狩衣と水干、①狩衣、②狩衣系装束ー半尻‣小直衣・召具装束、③水干、3武家装束ー直垂・大紋・素襖、肩衣、①直垂、②大紋・素襖・肩衣、公家女子の装束、1女房装束ー重袿・裳・唐衣、女子装束の筆頭としての女房装束、武家女子の正装、女房とは何か、女房の身分、女房装束の性格、①重袿姿、②裳、③唐衣2その他の公家女子装束、小袿と細長、汗衫姿―童女の正装、女子の外出着、法体装束、1法体の身分、正道法師と入道、正道法師の最高位である門跡、門跡に次ぐ僧綱、2袈裟と念珠、①袈裟②念珠、3法体装束ー法服と鈍色、①法服、②鈍色、4法念装束ー裘代・付衣・衣袴・直綴、①裘代、②付衣・衣袴・直綴、装束と天皇制、律令制の導入と唐風衣服、律令制の変質と装束の成立、父系を基軸とした院政と強装束、明治政府と装束の終焉、装束の現在、装束について知りたい方におススメ、
感想
歴史文学を学ぶ者にとって装束の基礎知識が必要だ、
まとめ
有職故実の歴史、束帯という装束、束帯の装身具と武具、多様な装束、公家女子の装束、法体装束、装束と天皇制について考察、装束が支配体制・身分制を明らかにした、
とぶ