モンゴル高原の視点からの見方、帝国日本の人類学者が人骨を用いた日本人のルーツ探求と学説成立史、著者は楊海英、静岡大学社会科学部教授、北京第二外国語学院大学日本語学科卒業、国立民族学博物館・総合研究大学院大学博士課程修了、著書は「墓標なき草原ー内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録」他、
概要
遊牧民と骨ーオルドスの砂漠に埋もれる人骨と化石、ユーラシア遊牧民の頭蓋骨儀礼、オルドス人から河套人へ、アフリカ単一起源説、アイヌ・琉球から始まった人骨収集ー日本の古住民を求めて、優生学思想との連携、隣接諸民族の類縁関係、台湾・モンゴルからシベリアへ-鳥居龍蔵の視点、台湾での身体測定、各所で蒙古人の体格測定、アムール河の人種観察、契丹の研究、江上波夫のモンゴルー騎馬民族征服王朝説の淵源、東亜考古学調査団による総合調査、オロンスメの経典無視とチンギスカン陵墓、人類学者は草原で何を見たかー帝国日本のモンゴロイド研究、診療と生体計測・横尾安夫の記録、黄色人種=類蒙古人種の秘義、今村・島・清水らの満蒙フルンボイル高原調査、ウイグル・そして満州へ―少数民族地域のミイラと頭蓋骨、明らかになっていない大谷探検隊の全貌、中央アジアの古人種研究、満州人とモンゴル人を比較、横尾安夫の転換、ビッグデータとしての骨ー研究と倫理の狭間で、赤澤威の誘い、モンゴル人の遺伝的遺産のセンセーション、黄禍論、シベリヤ・パジリク古墳、日本民族バイカル湖起源説、日本渡来の南モンゴル東部の雑穀農耕民、人骨研究・遺伝・人種の倫理感と不寛容、人骨に倫理観を持つ方におススメ、
感想
旧植民地での学知も視野に入れ、寛容な精神で研究すべきだ、に同感、
まとめ
遊牧民と骨、アイヌ・琉球から始まった人骨収集、台湾・モンゴルからシベリア、江上波夫のモンゴル、人類学者は草原で何を見たか、ウイグル・そして満州へ、ビッグデータとしての骨