本書は琉球の波乱万丈で面白い歴史を楽しんでもらえるように執筆したものである、著者は①上里隆、浦添市立図書館長を経て現在は内閣府地域活性化伝道師、法政大学沖縄文化研究所国内研究員、②喜納大作、沖縄国際大学大学院地域文化研究科しっぴつ修士課程修了、沖縄国際大学南東文化研究所特別研究員、
ようこそ琉球王国へ
知られざる沖縄の歴史、琉球王国の舞台・沖縄県、島のことば、沖縄の歴史には・日本史の時代区分が通じない、海と共に生きてきた貝塚時代、按司の勢力争いとグスク、琉球王国の成立と王朝交代、薩摩藩の侵攻と琉球王国の滅亡、
王宮・首里城の秘密
王国の首都は那覇ではなく首里だった、県の人口は観光客が多い首里城、首里城のカタチ、首里城の3つのエリア、表と裏の共同スペース・首里城「正殿」、政治の現場・北殿・南殿、正殿前の広場はなぜストライプ模様なの、「御内殿」は琉球版・大奥、女官は女性のエリート職、鈴で呼ばれた女官たち、男子禁制のエリア、王妃も女官も御内原で内職、御内原をゆるがした女官の事件、自然が残された謎のエリア「京の内」、首里城にある10の御嶽、首里城の門あれこれ、勘違いの世界遺産・首里城、王家最大の別邸・識名園、首里城の消失と「令和の復元」
琉球王国の政府「首里王府」のしくみ
首里城内にあった行政機関、首里王府の中枢・評定所、評定所の業務日誌「年中各月日記」、人気は数カ月・キャリア官僚の歩む道、琉球の時間の読み方、首里城にあった3つのキッチン、首里城のゴミ捨て場、琉球にはどんな犯罪があったの、警察署と裁判所を兼ねた「平等所」、琉球の刑罰あれこれ、死刑と拷問、国王一世一代のビックセレモニー「冊封」、冊封を盛り上げた七つの宴、冊封から生まれた沖縄のブタ料理、朝貢貿易のしくみ、インターナショナルな琉球人、薩摩藩と琉球の関係、冊封使が来たら退去・薩摩人もつらいよ、江戸へ行った琉球使節と大人気アイドル・楽童子、欧米諸国とも交流、「怒りの宣教師」ベッテルハイム、ペリーを驚かせた通訳・-眞城氏まきまき眞城氏牧志朝忠、
国王と士族・庶民のくらし
琉球国王の素顔、薩摩軍の侵攻を受けた尚寧王、近世の黄金時代を築いた尚敬王、苦労人・尚育王、悲劇のラストキング・尚泰王、国王の一日、国王の豪華なメニュー、オーディションで決まるお妃さま、最後は運まかせ、日本の国宝になった王室御用品、世帯交代でランクが下がる、士族のシビアな生活、お金で士族身分を買う、琉球特有の「名前」、「親雲上」とは、地域で異なった士族の職業、700以上もあ姓、龍が宿る町・久米村、命よりも大切な家譜、家譜を管理する系図座、出生届の受理から宗教の調査まで・大忙しの大与座、琉球の学校、留学生に選ばれるのは奇跡、最大倍率600倍、超難関の公務員試験、琉球士族の出勤はラクチンだった、仕事がない・士族もつらいよ、王府の仕事はポイント制、役人以外の生きる道。読み書きのできない庶民、
琉球の神様と文化・風俗のふしぎ
琉球独自の信仰と神女の組織、スピリチュアル・カウンセラー「トキ」と「北」、琉球で発展した仏教と寺院、通る時は下馬・崇元寺守って・中国の女神様、すべての道は首里に通ず、たくさん建造された琉球の石造アーチ橋、琉球の海を走った馬艦船、女性だけの村・辻村、客の選択権は遊女がにぎる、王国のファッション・琉装
、どっちがヘン・琉球と日本の髪形、琉球の文様は舶来ものが主流、色鮮やかな芭蕉布、琉球が生んだ名酒・泡盛、琉球ブームに便乗・北斎も描いた琉球、
王朝の終焉と波乱の歴史
王朝の最期を見届けたエリート役人・喜舎場朝賢、明らかになる明治政府の考え、ヒラ士族の「琉球処分」、近代の苦悩と戦争、大国に翻弄された沖縄、
まとめ
ようこそ琉球王国へ、王宮・首里城の秘密、琉球王国の政府「首里王府」のしくみ、国王と士族・庶民のくらし、琉球の神様と文化・風俗の不思議、王朝の終焉と波乱の歴史で構成、琉球史に興味を持つ人が増えたにも関わらず、入門書はまだ少なく、今回執筆に至った次第である、