レビュー・戦後フランス思想

戦後フランス思想は、第二次世界大戦後から構造主義が台頭してくる60年代初頭のフランスで、旺盛な執筆活動や言論活動を展開した思想家を紹介、著者は伊藤直、松山大学経済学部教授、パリ第三大学博士課程修了、専門は20世紀フランス文学思想、共著「アルベールカミュ―辞典」他、

概要

時代を席巻する実在主義ーサルトル、1知の巨人の軌跡、万能作家、言葉に育まれた少年、作家へ・そして哲学者、全体的知識人、2存在の不条理性ー嘔吐、作家の死?ロカンタンとマロニエの樹、3自由をめぐってー実在と無他、即自と対自、実在は本質に先立つ、自由という刑に処せられている人間、自由の爆発と封殺、4アンガジュマンとはなにか、拘束と参加、参加カ・不参加か、サルトルのアンガジュマン、巨星堕つ、不条理と反抗、-カミュ、1北アフリカから現れた新星、いまなお現代作家、世界・不条理・アンガジュマン、栄光とその影、2死や世界に抗してーシーシュポスの神話、今世紀のあちこちに見いだされる不条理の感覚、真に重大な哲学上の問題とは、未来に向かう受刑者・未来なき死刑囚、3世界との和合との対決ー異邦人・カリギュラ、もしあなたが哲学者になりたいのならば、ムルソーの憤怒と歓喜、世界の優しい無関心、世界に対する反抗の果てに、論理という名の狂気または凶器、4個人的反抗から集団的反抗へーペスト・反抗的人間、予言的小説、歴史小説、私は反抗する・ゆえに私は存在、歴史の中で歴史に抗して、歴史を動かす力としての集団的反抗、女生とは何かーボーボワール、1実在主義の恋人たち、最初の女性哲学者、私は無数の心のなかで燃え続けるだろう、作家デビューから晩年まで、2自由と軋轢ー招かれた女、必然的な愛と偶然の愛、それぞれの意識はほかの意識の死を求める、3自己と他者・自由の両立に向けて、ーピリュウスとシネアス、両義性のモラル、献身と明晰な寛大性、私の自由と万人の自由、4女性解放の記念碑ー第二の性、自由な女性と女性の自由、超越と内在、永遠の女性のもの、先駆的著作の現在は、世界と歴史へのまんざしーメルロポンティ、1現象学の継承と展開、真の哲学とは、哲学と言論活動、メルロポンティと文学、2身体の哲学ー知覚の現象学、完全な還元というものは不可能である、世界に対する視点と身体、身体図式とは何か、もう一つの主体、歴史の展望をめぐってーヒューマニズム、歴史の呪い、政治・暴力・ヒューマニズム、4果てしなき探求、夢中にさせると同時に難しい文章、一つの対話・あるいは終わりなき省察、知られざる領域ーバタイユ、1実存主義の陰で、異彩を放つ星、狂気・死・宗教、雌伏の時代をへて、晩年と死後、2非‐知という謎ー内的体験、自分が触れるものはどれも腐っている、自由か牢獄かー投企と企て、非‐知とは何か、非‐知は裸にする、そして極限の探求へ、3非生産的消費と至高性ー呪われた部分、全般的経済学とは何か、世界平和の鍵はどこに、4豊穣な文学世界ーマダム・エドワルダ・文学と悪、あたしは神なのよ、非‐知が溶け込むパリの夜、非‐知は裸にする、至高性と交流、せめぎ合う思想と思想、1主体的意識をめぐる攻防ーサルトルとバタイユ、反知性主義者バタイユ、自分では何も熟せなかった哲学者、2正義と暴力ーカミュとメルロポンティ、激昂するカミュとメルロポンティ、目的は手段を正当化するのか―正義の人々、歴史の狂騒との対峙、1歴史と人間をめぐってーサルトルとカミュ、両雄並び立たず、サルトル=カミュ論争の再考、2世界への参加ーメルロポンティとサルトル・そしてボーボワール、メルロポンティの批判ーサルトルとウルトラボルシェヴィズム、ボーボワールの反批判ーメルロポンティとえせサルトル主義、3構造主義の登場ーレヴィ=ストロースの批判、人間は歴史を作る、歴史なき人間たち、新たな思想と文学の台頭、開かれたフランス思想を知りたい方におススメ、

感想

フランス思想はすべてのジャンルを網羅した知的興奮にあふれた思想であった、

まとめ

時代を席巻する実存主義、不条理と反抗、女性とは何か、世界と歴史のまなざし、知られざる領域、せめぎ合う思想と思想、歴史の狂騒との対峙を紹介、時代を席巻する実存主義とせめぎ合う思想・歴史の狂騒との対峙を考察、

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