負けた王族をおもいやり、東方遠征に莫大な借金と希望、ヘレニズム文明の誕生、著者は本村凌ニ、東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、東京大学名誉教授、著書「薄闇のローマ世界ー嬰児遺棄と奴隷制」他、
概要
声なき高地の民、1マケドニアの軍事ルネサンス、ギリシャ北方の山と河川の平野に、豪華な副葬品を収めた王墓発掘、英雄ヘラクレスにつながる建国、長槍を持つ重装騎兵を戦力に、民衆に土地と衣服を与えて忠誠心を、歩兵と騎兵を連携させる戦術、長槍5.5メートの脅威、アポロン神の擁護者を強調、2デモステネスとアリストテレス、弱点を矯正した弁論家、フィリポス弾劾の熱気あふれる演説、宿敵アイスキネスの変節、和平を結ぶ一方で要衝地を侵攻、すべてを支配下に置く野望から、弁論家イソクラテスの宿願、大王の家庭教師アリストテレス、3侵略か・防衛戦争か、アテナイの勢威衰退と内部分裂、父王あってこそのアレクサンドロス、「フィリポス書簡」でアテナイを痛烈批判、実力で決着をつけると最後通牒、「ごろつき」と悪評のマケドニア軍だが、4ギリシャ世界の覇者‣フィリポス二世、長期戦用の常備軍と傭兵、反マケドニア闘士デモステネス、長槍密集方陣は必殺舞台、ギリシャ軍が惨敗したカイロネイアの戦い、ペルシャ宣戦を目前に突然の暗殺、希望の大王‣東へ征く、1アレキサンドロス伝説と英雄の資質、共通の脅威に備えた政略結婚、英雄アキレウスの血をひく先祖、恩師アリストテレスの影響、16歳で国事分担・18歳で騎兵を指揮、7番目の妻との婚姻で父子に亀裂、20歳で玉座につき反対派を処刑、アレクサンドロスに屈服したギリシャ、大王と哲人との天衣無縫な会話、ドナウ河を超える遠征で訓練、テーバイを制圧し市民30万人を奴隷に、アテナイに恐怖をおこした厳罰、大王の寛容策にアテナイ人は驚く、王室財産がなくても希望が残る、アジアの大地に槍を突き刺す、トロイアでは生贄を捧げて、ペルシャ帝国の平穏な支配、被征服民に自由を認め行軍続行、2帝国ペルシャへの侵攻、帝国ペルシャへの侵攻、食料を確保した安定した生活を、無視されたギリシャ人の進言川に面して配列された騎兵、標的となる銀の兜で兵士を鼓舞、アテナイの神殿に捧げた戦利品、兵士に略奪や強姦を禁じた大王、マラリアを旧友の解熱剤で治す、3テュロスからペルセポリスへ、イッソスの戦いの全貌、泣き叫ぶ大王の家族を丁重に、背後の安全のためエジプトへ、アレクサンドロスをファラオと崇める、地中海の制海権を握り内陸へ怖じ気づいたダレイオスの逃亡、バビロンで財宝を兵士に配る、地元女性との結婚を奨励、ペルセポリス宮殿の略奪と焼失、4世界の果てをめざして、借金返済のため戦利品を分配、血まみれで見つかったダレイオス、暗殺の陰謀を隠した罪で処刑、降伏した豪族の娘と結婚、7年の行軍の末にインドに至る、激烈な山岳戦を克服、戦象200頭の大軍も撃破、礼儀正しい行動の陰に悲惨な光景、神のお告げで軍勢10万が帰還、バビロンの熱病に倒れ大王死去、後継者たちの戦いと均衡、1帝国の中核ーアンティゴノス朝マケドニア、ギリシャ世界の統合をめざす、大王の死後を争う後継者たち、競って王冠を戴き始めて、イプソスの戦いで父子連合軍が敗北、自殺に追い込まれたデモステネス、マケドニアを支配しゼノンに学ぶ、2ギリシャ・インドに接すーセレウコス朝、小アジアからインドにおよぶ最大帝国、ギリシャ風の植民都市を建設、言語・文化・制度が東方に伝播、デルフォイの箴言を刻むアフガンの遺跡、バクトリアの繁栄と滅亡、ローマを悩ませたパルティアの覇権、3エジプトの外来政権ープトレマイオス朝、アレクサンドリアに大図書館建設、師アリストテレスの書簡を収集、移住ギリシャ人がエジプトを支配、ペルシャが持ち去った財宝を奪還、全産業を官僚制が独占管理、4ヘレニズム諸国の経済と都市、ギリシャ移民と現地住民の対立、ペルシャの富が流失し経済を活性化、人工50万以上のアレクサンドリア、商工業の拠点に輝くファロスの灯台、ポリスの制度を備えたアンティオキア、ローマに遺贈されるペルガモン共通語は新しい神を生む、1ローマの台頭とヘレニズム文明、野蛮な征服者を虜にしたギリシャ、土着文化と融合しヘレニズム文明に共通語で文芸‣伝記の名作誕生、ペルガモン遺跡で注目の建築様式、サモトラケのニケ・ミロのヴィーナスも、学問・科学を躍進させたムセイオン、エラトステネスとユークリッド、古代最大の科学者・アルキメデス、2思想と人間観の変容、マルクスが傾倒したエピクロス、理性に従って生きよとするストア派、民衆の生活指針になる思想、不死の魂・墓としての肉体、魂の転生と死後の運命について、3救済者として現れる神、オリュンポス信仰の翳り、アフロディテの誘惑、陶酔の酒神ディオニユソス信仰、狂騒と酩酊を通じての救済、ギリシャとオリエントの宗教融合、救済を約束する密儀宗教、オリエント由来の死と再生の密儀、東方のミトラ密儀が広がる、っヘレニズム期のイシム、宗教的心性の大転換、文字というメディアの普及、普遍的な神格としてのイシス女神、都市や国家からの孤立と救済、ヘレニズム文明について知りたい方におススメ、
感想
アレキサンダー大王の東方遠征がギリシャ文明とペルシャ文明の融合・ヘレニズム文明を形成した、
まとめ
声なき高地の民、希望の大王・東へ征く、後継者たちの戦いと均衡、共通語は新しい神を生むを考察、ギリシャ文明をオリエントの人々に広げた、共通語の誕生、