レビュー・遊牧王朝興亡史

モンゴル高原の北と南、遊牧生活は自給自足か、遊牧王朝とは、考古学と自然科学の協業で起源から帝国滅亡までを辿る、著者は白石典之、筑波大学大学院歴史・人類学研究科博士課程単位取得退学、モンゴル科学アカデミー暦研留学、新潟大学人文学部教授、専門はモンゴル考古学、著書「チンギスカンの考古学」他、

概要

始動する遊牧民族―青銅器・初期鉄器時代、1遊牧民の登場、遊牧のの源流、乳利用の本格化、遊牧という選択、アルタイを超えた牧畜、2家畜馬の到来、草原の積石塚ーヒルギスールと鹿石、家畜馬の登場、広域ネットワーク、馬車から騎乗へ、3エリート層の形成うつぶせの被葬者、遅れてきた青銅器、軍事エリート、4遊牧王朝の萌芽、巨塚の谷、黄金まみれの騎馬民、気候変動と社会変化、高地に栄えたパジリク文化、草原の道、東西ユーラシア人の混在、台頭する遊牧王権ー匈奴・鮮卑・柔然、1ゴビ砂漠の興亡、新しい祀り、最初の遊牧王朝・匈奴、風雲受降城、面前の陛下に報ずる無し2シン・匈奴像、種をまく匈奴人、鉄は国家、匈奴人のかたち、西の地をひくエリート、3単于の素顔、方形慕、被葬者、豊かな国際色、竇憲の故塁、蘢城に大会す、秋の大会は松林、4みずから鮮卑と号す、匈奴の滅亡、遊牧世界の支配者として、鮮卑南遷、もう一つの南遷、北からの侵入者、5カガンの登場、柔然の統一、しゃれた老君、柔然・高車と異なる集団、涸れ川の古城、鞭鐙を合わす、開化する遊牧文明ー突厥・ウイグル、1トルコ民族の勃興、金山の製鉄、柔然の鍛奴・アシナ氏、突厥カガン朝の成立、火葬された君主、馬と水鳥ーさまざまな集団が共生、アルタイの竪琴に突厥文字、突厥文字の起源、2大国の鼻綱、都督府と刺史州による唐の支配、墓誌と陶俑、草原の地下画廊、唐代エリートの墓と同じ構造、3突厥の再興、捲土重来、突厥第二カガン朝の墓廟、ビルゲ・カガン廟の金銀財宝、最後の光芒、北モンゴリアを貫く参天可汗道、銘文が教える交通網と絹馬交易、4ウイグルの興亡、草原の物流拠点富貴の城郭、ウイグルの宮殿の街、井戸に捨てられた玉冊、方と円の都市空間、都市による文明化、城郭の基本寸法=ウイグルモジュール、匠の源流、安息の地、気候変動による衰退、ウイグルカガン朝の滅亡、興隆する遊牧世界-契丹・阻ト・モンゴル、1契丹と阻ト、九姓タタル・阻ト・八姓オグズ、文明化の継承者・契丹、都市と村落、キリスト教が浸透していた阻ト、草原の麗人、西方世界とつながるナイマンの祖、2モンゴル部族の登場、エルグネ・クン伝説、アルグン川流域のプロトモンゴル集団、寒冷化による移動と抗争、寒冷乾燥のボディブロー、ファーストモンゴリアン、3最初の首都・アウラガ、鍛冶工房の出現、廃材を再利用、イェケ・モンゴル・ウルスの成立、チンギスカンは世界征服者、ヘルレン河の大オルド、土づくりの宮殿、高位者の邸宅、騎馬軍団への幻想、新来技術による殖産興業、変容する遊牧社会―イェケ・モンゴル・ウルス1国際都市の繁栄、新都カラコルム、市街のようす、駅伝路の整備宮殿の季節移動、カラコルム首都圏、国際都市、心の拠り所、キリスト教会の跡地、2大造営の時代、宮殿に豪奢を競う、もう一つの愛息、工字型プラン、定住民のための新しい街、3亡国の影、膨れ上がる人口と都市の拡張、環境悪化と食料不足、新興勢力オイラトの台頭、青銅印は語る、活仏の国づくり、モンゴルの残映、モンゴル高原の遊牧民族興亡史、

感想

遊牧民の資料不足を考古学と自然科学・遊牧文化・気候変動・ゲノム解析の協業によりモンゴル高原を心臓とした遊牧王朝興亡史を描く、

まとめ

始動する遊牧民族、台頭する遊牧王権、開化する遊牧文明、興隆する遊牧世界、変容する遊牧社会を考察、帝国の起源から滅亡までを描く、

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