レビュー・桜とは何か

日本の花々のなかでなぜ桜が特別なのか、日本の桜の独自性を探る、著者は佐藤俊樹、東京大学総合文化研究科教授、専攻は比較社会学、日本社会論、著書「近代・組織・資本主義」他、桜の花は好き、

概要

さくらと桜、1春の輪舞、実がなる、観念で語られる桜、梅が桜に代わった、独自性、2桜の歴史、中国の桜、梅は河を渡れば、旧くは朱桜、山桜は晩春に燃え咲く、庭にも咲く、鑑賞される桜、3桜とサクラ、紅い桜と白い桜、画でも特徴、桜の多様性、桜語りの一部として、花の受け取られ方、4さくらに由来、さくら=サ+クラ桜は水田より旧い、稲の時間と桜の時間、さくらとまくら、樹形と神秘、さくらも桜もサクラ、花たちのクロスロード、1伝統と革新交代ではない、桃の伝統、生と再生の象徴、花から実へ、落花の宴梅と桜が加わる、梅への賞賛、落下の意味、梅花の宴序文、恋の成就実の成り、二つの言語の間で、旧いこと新しいこと、3花だけの波、牡丹の春、新しい花、珍奇さ、花への注目度があがる、桃李の変貌、東アジアの花の環、1花たちのシルクロード、花の文化、草原の花園、花の巡りの約束、シルクロードの交差点、唐の社会、王朝も遊牧民起源、文化の融合と展開、農業技術の変化、生まれ変わり、花の意匠、2伝搬する花と独自な花、花たちの変遷、蜀の海棠見出された花、亜熱帯の紅い花、半島の海石榴、ありえた歴史とあった歴史、ツツジとツバキと桜、桜の歌の偏り、転換とせるず節義転換へ、桃から桜へ、「桜の春」再訪、1身近な外として、生態系の中の桜、森と桜の景観、縄文時代のサクラ、桃や梅、桃と桜と人間たち、人に近づく桜、山からおりる花、2界面と生態系、文化の重層と接続、二系統の花の文化、二種類の花だけ、外なる内のとしての桜、内なる内としての牡丹、桜と牡丹の対称性、桜の独異さ、3花鎮めの回路、鎮められる花、花が散ること、梅の春の喜び、春は死の季節、春は死の季節、散ること、病も外部から、桜の花の恐しさ、咲き誇る花の下、美しさのコミュニケーション、桜の時間と人の時間、1外なる内の異域性ー桜の中世、桃と桜の花比べ、源氏物語の桜―秩序の攪乱者、泰山府君の由来、異神と桜、八重桜は異よう、2正しい桜の序列化-桜の近世、生態系での外部が遠のく、空間的な外部の消失、江戸の桜論争、空想の桜桃と実在の桜、桜花の首飾り、桜論争の実態、ユスラウメ説の起源、垂糸海棠、さくらは中国でも賞美、本草学の視線、桜論争の文体、畏しさの後退、正しい桜を区別、桜の正偽を見定める、外なる内の忘却、3内への転進ー桜の近代1,実も桜もの残照、生態系で外部が消えていく、空間的な外部との再会、桜の科学的観察、中国にもさくらは咲いていた、セラサス類の提唱、桜を巡る知識と教養、植物学、戦前の桜語りの水準、戦後へ、4戦後と桜語りー桜の近代2,学術と語り、蘇るユスラウメ、植物分類学、花の環の一つとして、桜語りの戦後体制、さくららしさの喪失、外を内に読み換える、桜の観念化、花と意味づけ、自然だから美しいわけではない、咲くことと食べられること、桜にとっての自然さ、身近な外だから美しい、独自性の要因外と内の重ね合わせ、旅の終わり、1白と紅の交錯ー多彩な春へ、彩りの転態、白の排他性、白から紅へ、人間社会の新たな境界づけ2歴史と想像力、仮史、産業化の時空との比較、想像力の矮小化、垂直な創造力、桜とは何かを考察、

感想

花だけを鑑賞する文化と接続することで、春の花の重みと序列化が進行、2010年代以降桜の咲く時期が長くなり、色合いも多様になった、桜語りも変わりつつある、

まとめ

さくらと桜、花たちのクロスロード、東アジアの花の環、桜の春再訪、桜の時間と人の時間、旅の終わりを考察、根拠のない観念や呪縛解き放ち、桜をもっと楽しむ旅を追求、

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