レビュー・金利の話

金利ある世界に歩み始めた日本、モノとカネの歴史を明らかにするため金利の歴史を30項目に絞る、著者は平山賢一、東京海上アセットマネジメント参与チーフストラテジスト、埼玉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了、著書「日銀ETF問題」他

概要

金利の歴史を学ぶということ、普通預金と定期預金、預金金利と市場金利、古代史から金利の本質をひもとく、1古代の金利決定は合理的だった?メソポタミア期の大麦と銀、ギリシャ・ローマの貸付2ローマ時代に金融緩和も引き締めもあった?アウグストウスのローマ期、共和制ローマの金利、帝政ローマの金利、3お金に困ったときの駆け込み寺は質屋?金利をめぐる三重構造、なぜ高利貸しが生まれるか、利子を徴収・しない場合の差、4なぜ金利は禁じられたのか、旧約聖書を淵源とする宗教の徴利禁止、利子禁止、コラム①貪欲と嘘に商人、5どのように金利が受け入れられたのか、公益質屋による貧者救済、イスラム社会、キリスト教社会、借金の歴史ルネサンスにみる商人と宗教・そして金利、6ヴェニスの商人に見る高利貸しが嫌われた理由、ヴェチェア公債の歴史、公債の下落、7王様よりも商人の信用・メディチ家の教訓、王室の信用度が低かった15世紀イタリア、ジョバンニの遺言、商人の政治に近かすぎ、8宗教裁判と金利、金利をめぐりカソリックとプロテスタントの対立、徴利禁止から解放、コラム②債権価格と債権利回り、9商業都市アントワープの強さと弱さ、貿易金融センター、経済的な強さと政治的な弱さ、10スペインの盛衰に左右されたジェノヴァ金利、16世紀にかけてのジェノヴァ銀行家の役割、11金融覇権の交代、オランダの低金利、投資国家オランダの金融システム、有能な人材、アムステルダム銀行設立、低金利、大航海時代・帝国主義時代の国債・公債・公債管理、12)17世紀オランダ公債を支えた高貯蓄率、オランダの低金利の背景とその維持、高いリターン・金利を求めたオランダ資本、13バブル後に資金集中した国債、市場に優しい政府資金調達、英国の南海バブル、フランスのミシシッピバブル、フランスの短絡的インフレ政策、14英国の徹底した国債管理政策、有期債の永久債への転換と低利借換え、バブルとファイナンシャル・リボルーション、15)19・20世紀英国の政府債務拡大の乗り越え方、18・19世紀までの国債利回りの上昇、戦費が抑制された19世紀の国債利回り低下と第一次・第二次大戦の利回り上昇、20世紀型の政府債務解消、覇権国家・米国の国債管理、16一様でなかった米国イールドカーブ形状、イールドカーブの形状、1900年代まで逆イールド、中央銀行による順イールド、17国債がゼロになった米国、将来の国家戦略を重視したハミルトン、南北戦争、グリーンバックの回収・マカロック、18連邦準備制度創設から国債価格維持政策へ、現代の国債管理政策、19米財務省と連邦準備制度の食い違い、ビルズ・オンリー政策、20巨額政府債務を上手く管理できるか、洗練される国債管理政策、イールドカーブ・コントロール政策・1960年代調達管理に軸足・1970年代、国債管理政策の洗練化、21低金利を謳歌した資金余剰国と2%下限水準割れ、最低金利国であるスイスと日本、マイナス金利、日本の金利史、22明治維新以降の日本政府の資金調達手段、日露戦争まで拡大した内国債比率、戦争終結から第一次大戦まで外国債が拡大、大戦後の内国債が拡大、戦時下に借入金拡大、短期債が拡大した戦後、23明治初期の国債暴落、士族の資金難のよる利回りの上昇、24日中戦争以降に海外で暴落する日本国債、相次ぐ内国債と外貨建日本国債の発行、戦時国内外で利回り格差拡大、25高橋財政と国債日銀引体制、内国債価格を安定化させた仕組み、日中戦争後強化される政府による金融統制、国内外で大きく開いた国債市場の金利差、26政府は国債利回りを操作する・1940年代に実施された国債市場の安定策、国債価格支持政策の経緯、27占領地での借入金は国債の5倍にまで膨らむ・金地金売却による返済、戦地の政府借入金、変質した日本銀行の国債の引受体制、28日本銀行はどのように金融政策を実施してきたのか、短期金利、公定歩合および定期預金金利の推移、29戦時期の国債利回り抑制はいつまで続いたのか、1965年までの金利統制的局面、長期国債が再発行された1966年以降、常態化する赤字国債と自由価格の形成、コラム④個人投資家の人気を集めたワイド、30金融財政政策の新潮流と最低金利水準、バブル崩壊後乱高下する国債利回り、金融市場調節の操作目標の変遷、包括的な金融緩和政策の導入、変化する国債市場の特性、現在の金利の位置づけと見通しを語る、

感想

金利をめぐる歴史を30項目に絞って記す、国債は政府の資金調達の観点から取り扱っている、

まとめ

金利の歴史を学ぶ、古代から金利の本質をひもとく、ルネサンスに見る商人と宗教・そして金利、大航海時代・帝国主義時代の国債・公債管理、覇権国家・アメリカの国債管理、日本の金利史を考察、金利の歴史と政府国債の資金調達を述べる、

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