レビュー・ルーヴル美術館

ルーヴルがなぜこれほどの有名ブランドとなりえたのか、ブランディングの歴史から捉えた、著者は藤原貞郎、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程退学、茨木大学人文社会科学部教授、専門は美学・美術史、著書「オリエンタリストの憂鬱・植民地主義時代のフランス東洋学者とアンコール遺跡の考古学」他、 

概要

ルーヴル美術館の現在、グローバル化する訪問客と美術館、ルーヴル美術館をめぐる政治と金、優良ブランドとしてのルーブル、ルーヴル美術館のブランディングの歴史、ルーヴル美術館の歴史誕生から巨大化への長い道のり、創設当初のルーヴルの現実、市民のための美術館の創設、廃墟のルーヴル、政変とルーヴルの変容①ナポレオン美術館、政変とルーヴルの変容②王政復古と七月王政の時代、ルーヴルで開催されたサロン展、第二帝政期の大変革、ナポレオン三世によるルーヴルの私物化、コレクションと展示室の発展第三共和制前期(1870-1914)テュイルリー宮の焼失とルーヴルの再出発、第三共和制前期の美術館政策、コレクションと展示室の推移①最初のコレクション、コレクションと展示室の推移②ラ・カーズ・コレクションの寄贈、コレクションと展示室の推移③フランス近代美術コレクションの急増、1920年代、迷宮からの再出発、カオスのルーヴルと怪人、ルーヴル美術館の劣悪な展示状況、グランド・ギャラリーの展示状況、権力顕示の神殿としての美術館、1920年代ルーヴル美術館の危機、ルーヴル改造計画、ルーヴル美術館のナショナリゼーションー近代化に隠された意味、三つの画期、1930年代の重要性、1930年代のルーヴル再生の三つのポイント、国籍別・時代別・編年展示の近代性、ドイツの美術館の先進性、前近代的な美術館の魅力、雑多なコレクションの集積としての美術館、コレクション解体に潜在するナショナリゼーションの欲望、国有化されたギメ美術館の事例、フランスのための美術館、美術館の国有化と脱神殿化、ルーヴルの顔-ブランドイメージの創出とサモトラケ島のニケの秘密、誰もが知っているルーヴル美術館の顔、ニケ像の謎と真実、復元されたニケ像、19世紀の理想の復元、想像の産物もしくは創造物としてのニケ像―ヴィオレ=ル=デュックからアンドレ・マルローへ、ホワイトキューブへの変化と芸術作品の自立化の思想、傑作主義=作品展示の二分化の思想、観光地としての美術館の創出、ルーヴルブランドのマークとしてのニケ像、ルーヴルマジックもしくは古典の誘惑、印象派がルーヴル美術館にあった十年間、1930年頃のパリの国立美術館編成、ルーヴル入りのブランド戦略、新設された近代絵画室のからくり、古典化されるマネと印象派ルーヴルによる微妙な調整、古典主義的な文化国家、ルーヴル・マジック、ヴェルサイユ宮殿と現代アート、2017年クリスチャン・ディオール展、2005年ルーヴルBDプロジェクト、幕間劇・空白の20年(1939-59年)と1930年代の忘却、戦中戦後の空白、空っぽのルーヴルの再出発、新総長ジョルジュ・サールの計画、1950年代の展示室改編、国家の間と傑作室の解体、印象派美術館の創設と1950年代の忘却のミュゼオロジー、リベラルなフランスの急ごしらえの美術史編纂、アメリカのモダニズム絵画論、世界一の美術館の誕生-モナリザとともに、マルローとモナリザのスナップショット、文化におけるドゴール主義、文化会館の創設と文化省の独立、文化的エリートから政治家へ、ルーヴルを世界一の美術館にー文化大臣の密かな野望、モナリザをエスコート、マルローと美術作品のポートレート、なぜモナリザを渡米させたか、すべてはルーヴルのために、教養としての美術文化からグローバルな情報コミュニケーションツールへ、情報発信地としての美術館、ルーヴルへの回帰ーグランルーヴル計画、グラン・ルーヴルへの道、ポンピドーセンターールーヴルの危機、文化政策の迷走?オルセー美術館、ルーヴルへの回帰・1989年の革命200周年祭に向けて、グラン・ルーヴルのグランたるゆえん、ガラスのピラミッドをめぐる闘い、グランルーヴルの闘いの勝利、グローバル・ブランド「ルーヴル帝国」への進化、成長から進化へ、ガラスのピラミッドはなぜ必要だったのか、グローバル化のなかの危機感、華やかな勝ち組の闘い、セレブたちの饗宴、ルーヴルとメディア・小説と映画、レジャーランドとルーヴル帝国、先の見えない世界文化戦争、ルーヴルの進化のその果て・ヴァーチャル情報戦争と亡霊化する美術館、ルーヴル美術館展の歴史-学芸員による展覧会活動、展覧会の歴史、1930年代美術展、戦後の美術展、展覧会は何のためにおこなわれるか、展覧会は芸術的価値を創出する、展覧会は新しい歴史を創出する、展覧会はそれ自体芸術作品となり、社会的空間を創出する、芸術を創るのは誰か、ルーヴル美術館展が創出する世界的な文化的仮想社会、ブランディング百年について知りたい方におススメ、

感想

コレクションの解体と共和国市民創出、ニケの復元とモナリザによるフランスの偉大創出に注目した、

まとめ

ルーブル美術館の現在と歴史、コレクションと展示室、1920年代とナショナリゼーション、ルーブルの顔と古典の誘惑、1930年代と世界一の美術館誕生、ルーヴルへの回帰とルーヴル帝国への進化・学芸員による展覧会活動を考察、ブランディング百年史、

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