レビュー・アルジャイ石窟

モンゴル帝国時代に栄えた草原の石窟寺院、アルジャイ石窟の歴史と文化を解明、著者は楊海英、静岡大学人文社会科学部教授、専攻は文化人類学、総合研究大学院大学博士課程修了、著書「モンゴル人の中国革命」他

概要

モンゴルとチベット仏教との関係、年代記の歴史観、白傘蓋仏母の儀礼、草原の翻訳者たちの功罪、手写本の奥付が語る歴史、チベット仏教世界とモンゴルの政治権力との関係、チベット仏教のモンゴル化、社会主義による宗教弾圧、北魏とチンギスハーンの石窟、重要文化財、チンギス・ハーンと結びつく地名、オルドスのチャハル人とハルハ人、石窟の周囲の歴史と地理、モンゴル秘史とアルジャイ石窟、オロン・ノホイン・ホドクとオンゴン・タラン・ホドク、アルジャイ石窟の概要、インド淵源の中心柱窟、石窟造営の年代区分、①北魏時代②西夏時代③モンゴルの大元ゥルス時代、伝説と記憶のアルジャイ石窟寺院、アルジャイ石窟に関する諸伝説、①ウリヤース寺の伝説、②アルジャイ・ウリヤース寺の伝説、③28星宿としてのアルジャイ、④デイルワとナルワの伝説、記憶のアルジャイ、ナルバンチン寺の成立とディルワの北遷、カギュ派の系統を汲む歴世ディルワ・ホトクト、三世ディルワ・アワンジムバ、四世ディルワ・ホトクトと六世ダライラマ、その他のディルワ・ホトクトたち、歴世ナルバンチン・ホトクトと継承寺の名称、石窟にこだわるディルワとナルバンチン、流転の石窟寺院、バンチン・ジョーという寺が建立された歴史及び建設年代、継承寺バンチン・ジョーの僧は語る、現在のアルジャイ石窟とバンチン・ジョー寺、大元王朝のウイグル文字モンゴル語題辞ウイグル文字モンゴル源榜資料の概要、懺悔35仏の詩、聖救度仏母21種禮讃経、16羅漢の礼拝詩、近事男ダライラマと四天王の賛歌、ターラー信仰とアルジャイ石窟内の聖救度仏母21種禮讃経、隠されたモンゴルの皇太后、皇太后は誰を指しているのか、元朝版を継承した明王朝の北京版「聖救度仏母21種禮讃経」、北京版より内容豊富な石窟内題辞、ウイグル文字モンゴル語6字真言磚草原の僧侶が聴く英雄叙事詩、出土文書の概要、石窟のラマが聴いた「ゲセル・ハーン物語」、白傘蓋仏母のテキスト、観世音菩薩の書、世界各国所蔵の文書とアルジャイ石窟出土文書、シルクロード草原の道に栄えた石窟寺院、カギュ派とモンゴル、アルジャイ石窟を破壊したのはリクダン・ハーンではない、清朝によるリクダン・ハーン批判、アルジャイ春秋、石窟寺院の四季、廃墟となった菩提寺、モンゴルの仏教信仰について知りたい方におススメ、

感想

シルクロード草原に位置するチベット仏教の石窟寺院の興亡に焦点を当てる、チベット仏教が遊牧民の世界でどのように信仰されたかを呈示している、

まとめ

モンゴルとチベット仏教との関係、北魏とチンギスハーンの石窟、伝説と記憶のアルジャイ石窟寺院、流転の石窟寺院、大元王朝のウイグル文字モンゴル語題辞、草原の僧侶が聴く英雄叙事詩、シルクロード草原の道に栄えた」石窟寺院、廃墟となった菩提寺を考察、2008年アルジャイ石窟寺院の現地調査により「モンゴルのアルジャイ石窟ーその興亡の歴史と出土文書」刊行、本書は全面的に書き直したもの、

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