中国の農村は一体どうなっているのか、中国農村を多面的に解説、著者は田原史起、一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了、専攻は農村社会学、著書「中国農村の権力構造ー建国初期のエリート再編」他
概要
中国農村の軌跡、１紀元前から改革開放まで、封建制から郡県制、天は高く皇帝は遠い、革命と集団所有制、飢餓の歴史、都市と農村の二元構造、人民公社解体と農地分配、２農村の制度配置、農村のフォーマル制度、農村の党組織と行政組織、財政制度、ポスト税費時代の到来、新型都市化政策の時代、市民との格差は問題化ー農村の思考様式、１家族主義の精神、竹の節と木の根っこ、分家は名刺にあらず、伸縮自在な家、先祖を祀る、出棺、血を絶やすな、失望の眼差し、家族主義の根源、２家族経済戦略、移住ではなく還流、外来戸として、学校からの離脱、村で成功する意味、出稼ぎで若返った話、里と山の拮抗、負担という思考様式、養豚の強さ、生活の変化、３公平さのダブル・スタンダードの形成、コンクリート打ちっぱなし、出稼ぎと家屋の深い関係、垂直方向の意味、家族の夢、農村はなぜ崩壊しないー村落生活の仕組み、１血縁から地縁へ変化、農村の公共生活、差序格局の世界、中心点が移動すると、敷居の高い家々、敷居の低い家々、縁側の意味、共同体の創出、２村に移植された地縁組織、大隊の記録、大隊のラッパ、コロナ禍とラッパ、社会主義の優越、基層幹部ー国家と農村の繋ぎ目、縁の下の力持ち、計画生育と話し方、家族主義との角逐みんしゅせんきょ、出稼ぎの要らない村に、村民を導くこと、村の発電事業、ローカル・ジェネラリスト、水道代は電気代、ある老板書記、私的資源による公共建設、富者が村を治める、４農村ビジネスーみんなのための商売、村の私立小学校、コンバインのある風景、商売仇の出現、なぜ村だけに競争選挙がるのかー農村をめぐる政治、１農村に接ぎ木された民主、投票日の情景、これが民主、民主の波、記平の落選、大学生村官、道恵の落選、２政治家か官僚化、基本的な社会的亀裂ー官と民、中間集団の不在、よみがえる封建制、議会制と身分制、茶番としての農村選挙、写し鏡としてのインド農村、選挙のリズム、政治的な人々、３村だけに選挙がある本当の理由、基層幹部制御の政治、信頼しきれない理由、民主選挙の狙い、民として生きる、中国農村調査はなぜ失敗するのかー官場の論理、１習近平以前の失敗、雲南調査、消えた郷誌の謎、食事は済みましたか、山東調査、問題のある村、工作隊の暮らし、大衆路線の実践、分裂の構図、ぞっとする拒絶、基層幹部よりも警戒すべきは、貴州調査、便利な村の落とし穴、２習近平以後の失敗、河南調査、村に続く長い道、ひたすら鍋を食う、失敗の二要因、幻の山西調査、麦村との別れー甘粛調査、３オレ流中国農村調査、現場を好む、単独を好む、平凡を好む、散歩を好む、出来事を好む、反復を好む、比較を好む、農村は消滅するのかー都市化政策と農村の変化、１農民にとっての都市化、県ー中国社会の細胞、教育と都市、就職と都市化、結婚と都市化、脱貧困と都市化、２県城ー小さな都会化・大きな田舎か、個人的県城体験、友達の友達、茹でガエルの文化心理、盤石の政権支持基盤が得る、中国農村の現在を知りたい方におススメ、
感想
大発展遂げても血縁関係、地縁組織を持たない農村の現在、フィールドからみた農村風景、
まとめ
中国農村の軌跡、市民との格差は問題か、農村はなぜ崩壊しないのか、中国農村調査はなぜ失敗するのか、農村は消滅するのか、中国農村の未来を考察、農村調査が語る中国農村の姿、