ウクライナ危機を起源から考察、ヨーロッパの入り口だったウクライナ史は地理・風土・文化こそが影響を及ぼすものと考える、著者はセルヒー・プロヒー、ソ連ノウゴルド生れ、キーウ大学で博士号取得、ドニプロ国立大学を経てハーバード大学ウクライナ研究所長、著書は本書の他多数、
概要
「黒海北岸の辺境の地」、世界の果て、ヘロトドス、スキタイ、ストラボン、スラブ人の進出、アント人、アヴァール人、ハザール、ドニプロ川のヴァイキング、ビザンツ帝国とヴァイキング、「原初年代記」、キーウの君主・スヴャトスラウ、北のビザンティウム、キーウ公国、ヴォロディミルとキリスト教、ヤロスラウの教会建築、王国の鍵、キーウの鍵は誰が所有?三頭政治を経て新大公のほとんどが暴力化乗っ取りでキーウを手に入れる、世襲の地に愛着を持つアンドレイによるキーウの略奪、部族の統一・ルーシー法典・アイデンティティの起源はキーウにたどれる、パスク・モンゴリカモンゴル人によるキーウ占領、ダニロ登場・首都をホルムに移転、ダニロとローマ教皇同盟は対モンゴル十字軍の失敗とコンスタンティノープルとの敵対関係を生む、府主教座をウラジーミル・スズダリに移しさらにモスクワに移す、ハリチ・ヴォリニ公国滅亡、リトワニアがウクライナの大半を手に入れる、「東西の邂逅」、ウクライナの形成、ポーランド・リトワニア成立、モスクワ大公国、ルブリン合同で新ポーランド・リトワニア国家誕生、ヨーロッパのパン籠聖書出版とオストロジキ―の知識集団、コサック、大農園から逃亡してきたウクライナ人、タタールの襲撃・奴隷貿易とコサック、民兵から登録コサック、ウクライナコサックのモスクワ進軍とオスマン帝国との軍記的功績コサック法令、東方の改革、ルーシー正教会、ブレスト合同、古都キーウの復活、東方典礼を守るルテニァ人の受け入れ、「正教の信仰告白、大反乱、コサック蜂起、フメリニッキーの土地所有をめぐる争い、タタールとの同盟でポーランド軍を破る、キーウの後継者・ヘチマン国家、ペレヤスラウ協定、「大洪水」、分裂と分割、ヘチマン国家の分裂、アンドルソヴォ条約で左岸はロシア・右岸はポーランド、ポルタヴァの宣言、キーウ府主教座がモスクワに、マゼーパの統治で小ロシアのアイデンティティ形成、ポルタヴァの戦いでロシア勝利、「協定と憲法」、「帝国の狭間で」、新たな辺境、ヘチマンの廃止、オスマン帝国との2度の戦争でウクライナ南部全域を手に入れるー新たな辺境、第2次ポーランド分割でポーランド消滅、国民創世記、ポーランドのミキツヴィチ「パン・タデウシュ」、ヘチマン国家のコトリヤレウスキー「エネイーダ」、ポーランド蜂起、タラス・シエウチェンコラのゴーゴリ批判、ミコラ・コストマロウ「ウクライナ国民創世記」キリル・メトディー団、隙だらけの国境、ルテニァ最高評議会設立、オーストリアのユニエイト尊重、農奴制の廃止と農民の選挙制参加、新聞発行、ルテニァ三人組、アルファベット戦争、ロシアのウクライナ語出版物禁止、ウクライナ主義と小ロシア主義、シエゥチェンコ科学協会設立、凡ロシアカ・凡ウクライナか、移りゆく時代、工業化と都市化、鉄道建設により南部が発展、ユズイカとヒューズ、アメリカへ集団移住、ハリチナの石油産業、未来の革命、サンクトペテルブルクの血の日曜日、ウクライナに波及、総同盟(ブンド)、ニコライ二世の詔書、ロシアのアカデミーはウクライナ語を独立言語、出版禁止廃止、ウクライナ全史を知りたい方におススメ、
感想
地理、歴史・文化を辿るとウクライナのロシア嫌いがわかる、
まとめ
黒海北岸の辺境の地、東西の開合邂逅、帝国の狭間でを考察、ウクライナ独立国家へのあゆみを解説、