レビュー、現代ネット政治=文化論

インターネットが大きく変えている現在政治状況を文化の観点から考察、文化はサブカルチャーとオタクカルチャ―、著者は藤田直哉、批評家、日本映画大学准教授、早稲田大学第一文学部卒業、東京工業大学社会理工学研究科価値システム専攻修了、著書「虚構内存在」他

概要

ネット時代の政治=文化、Ⅰゼロ年代・未完のプロジェクト、1ある時代の犠牲とその分裂、ゼロ年代批評とロスジェネ論壇の分裂、ゼロ年代におけるオタク的感性の前景化、オタク的感性とロスジェネ的感性の変遷、国政レベルでの分裂・麻生内閣と民主党政権、非大日本大震災による切断、22o10年代が置き去りにしたもの・山上徹也が陥ったエアポケット、弱者男性論の隆盛、共感と同情と支援から見捨てられた者たち、山上徹也のつぶやき・典型的なネトウヨ、アイデンティティ・ポリティクスのエアポケット雑種的な、SNSにおけるポピュリズム路線の副作用、絶望した者たちの世界への挑戦、3絶望に追い詰められた者たちが救われる方法はあるのか、エバンゲリオンとアイドルに裏切られた絶望、サブカルチャーの両義性、宗教的な救いの再評価、犠牲と切り捨てのシステム自体への復讐を、Ⅱミソジニーとサブカルチヤーのインターネット文化史、1「2ちゃんねる的な文化」という根拠地、2フェミニズムやリベラルによる侵略という感覚、3サブカルチャーとしてのネットカルチャー、4八十年代への回帰願望、5過剰流動性と過酷な競争への疲弊、6弱きものの擬似ユートピア、7解決法、Ⅲオタク文化とナショナル・アイデンティティ、2日本のオタク文化におけるリアリティの在り方、ポストモダンの前後でのリアリティの変化、アイデンティティの連続性ー銀河鉄道999と宮崎駿作品、雑種的な昆淆を肯定するために・攻殻機動隊、3オタク文化とナショナル・アイデンティティの接近、マイノリティ文化としてのオタクの起源、オタクというアイデンティティの不安定さ、萌え以降のオタク・森川一郎のオタク観、麻生太郎のアイデンティティ・ポリティクス、4オタク文化の未来について・マンガ・アニメ共栄圏の誕生、オタクにとって成熟という課題、国を超えた文化としてのオタク文化の現状、作られる環境、Ⅳ不幸な未来もゲームは作れるのか、ゲーミフィケーションの二面性、オルタナ右翼とゲームの繋がりを検討する記事、批判的検証を正当化する背景の理論ー美学、民主主義の危機の意識ーポスト・トゥルースとオルタナ右翼、ゲーマーゲート事件、ピザゲート事件、ゲームと政治的ゲーミフィケーションに共通の習慣、暇空茜と暇アノンーゲーマーゲートと類似の運動手法、Ⅴ積極工作と陰謀論1トマス・リッド「アクティブ・メジャーズ・情報戦争の百年秘史」、ロシアとアメリカ・情報戦争の100年、自由や憎悪を広める工作活動、不正工作を復活させたプーチン、権威主義に利用される反権威・反権力、積極工作は巧妙に自由民主主義の弱点を突く、ポストモダンと真実、2保坂三四郎「諜報国家ロシア」、積極工作と社会問題の狭間の難問、様々なネット工作の実態、自分たちが被害者で危機にあるというナラティヴ、ネットでの議論で見かける話法のパターン、3ジョナサン・ゴットシャル「ストーリーが世界を滅ぼす」、陰謀物語はどれほど心をワクワクさせてくれるか、物語兵器、なぜ人間は物語に振り回されるのか、4ジョゼフ・E・ユージンスキ「陰謀論入門」、陰謀論政治、陰謀論は敗者のものである、論理ではなく愛着に基づく判断、警戒センサーとしての陰謀論、プーチンとトランプと安倍の共通性、[補論・ポスト・トゥルスと脱マスメディア時代のポップカルチャー/室生尚研究会にて、ポスト・トゥルスとは何か、原因は何か、ポップカルチャーへの反映」、ネット時評,Ⅵネット万華鏡、炎上政治拡大に危うさ・論戦繰り返す百田尚樹、富裕層に広がるライト保守・不安とはき違えの先に、検証された小保方論文・草の根の能動性に見る力、終わりつつある自由幻想・2ちゃんねる乗っ取り騒動、ゲームにでも時間が資源・大人も子どももパズドラ、波紋呼んだ「美味しんぼ」「風評被害」と表現の相克、抗議の焼身にみるギャップ・リアルタイムに情報発信、議論を呼んだろくでなし子・社会運動もゲーム感覚に、利用される分身たち、クラウドサービスに危うさ、問われる寛容の意味・反差別主義者も差別的、日常に入り込む演者的精神・スマホいじるアイドルたち、民主主義は終わったか‣閉じる価値観と衆院選、移ろい行く表現の自由・ソニーへのサイバー攻撃、人質事件と「クソコラ」現象・テロへの不謹慎な抵抗、Ⅶネット方面見聞録、選ぶのは秩序か自由か、ダーク思想・対抗するには、市民VS当局・サイバー戦争、善意の声に感じた救い、情報と体感のギャップ、ドラクエが変える現実、youtube世代との分断、普及の遅さは知恵なのか、女性の反旗・変容と反発、AIひばりが問う死生観、身体からの自由という欲望、新型コロナ・集合知再び、偶然の出会い生む試み、コロナで変わるデモの形、公にしない美術展、日本沈没=反日の感情論、共感の原理が動かす世界、パンケーキと支持率、デマ入り乱れる学術会議批判、陰謀論の根にある宗教的伝統、空気・ぬくもり化、画面の中の友達と陰謀論、科学・感情対立ではなく、SDGSカッコよく社会変革、現実社会も攻撃し始めた、自己の解放へ向かう新しい弱者男性、セレブバイト炎上・悲しい他者への鈍感さ、トランス差別論争に見る排外主義の構造、SNSが生み出す新しい共同体意識、マトリックス新作「目覚めよ抵抗機能不全せよ」のさきは、個人装ったツイッター・権力が利用したら、メタバース・仮想の新世界か・現実の拡張か、嫌われる斬る批評・伝え方どうすれば、現実と仮想で身体が自在になる未来とは、機能不全の批評・新しい方法論を探る、飛び交うデマ・SNSの認知戦、ナラティブ戦・共感が世論を動かす、情報工作の歴史・表現の自由とリスク、SNSが生んだインスタントな共感の先、票集めの手法が孕む分断の危うさ、AIが描く驚愕の絵・呪文が導く可能性は、その違和感はどこからくるのか、止まらぬAI・巨大企業が変えていく世界で、やつぶやきの自由・一個人に委ねる危うさ、「からかい」という日本文化の功罪、集団で攻撃・ゲーム的運動の危㋾うさ、正論すぎるAIと人間の生きる道は、「ひろゆき」に頼る者を非難できるか、AI新時代・どう使うか決断の時、性被害告発・受容へ変化したファン心理、芸能や性産業の問題‣見過ごしていないか、マイナ問題・世代分断と完璧主義を超えて、科博クラファンの波紋・役所の言い分は、「推し」活が陰謀論に傾くと・行きつく先は、戦場映すSNSが・憎悪から協調への力に、身近に迫るフェイク動画・技術・制度的解決を、敵への警戒心・陰謀論の入口、ネット政治について知りたい方におススメ、

感想

初期にネットに触れた者たちには、就職氷河期世代の人間が多く、彼らの経験や価値観が日本のネットカルチャーに大きな影響を及ぼしている、

まとめ

ネット時代の政治=文化の絡み合い、作られる環境では・アメリカの陰謀論やロシアの積極工作、ネット時評では共同通信と朝日新聞に掲載された時評を考察、ネットやサブカルチャーで醸成された文化が考えや行動に影響を与え政治的現実に帰納している、

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