アフリカ哲学入門書を意図、著者は河野哲也、立教大学文学部教育学科教授、慶應義塾大学大学院文学研究科博士課程哲学専攻修了、著書は「問う方法・考える方法」他、
概要
アフリカ哲学史、1古代からキリスト教哲学へ、哲学とは何か、アフリカに哲学は存在するか、ギリシャ文明の起源としてのアフリカ、古代エジプトの存在論・宇宙論、古代エジプトの認識論・人間論、グレコ・ローマン期のアフリカ哲学、クレメンスとオリゲネス、テルトゥリアヌス、プロティノス、アウグティヌス、ヒュバティア、アフリカにおけるアラビア哲学と科学、2前植民地期から反植民地期闘争へ、ゼラ・ヤコブー人生、神義論、人間観、倫理学、ワルダ・ヘイワット、エチオピアの哲学、普遍性と口伝の伝統、アントン・ヴィルヘルム・アモ、重要な宗教的な哲学者たち、3西洋の植民地主義と人種主義の哲学、最大の哲学的テーマとしての植民地主義、西洋によるアフリカの植民地化と奴隷貿易、アフリカ分割、啓蒙主義と人種、人種の科学、ロックとヒュームにおける人種主義、カントの人種主義、4反植民地主義闘争と汎アフリカ主義の哲学、帝国主義の西アフリカ、エドワード・ブライデンとエチピア主義、アレクサンダー・クランメル、アフリカ-ヌス・ホートン、ジョン・メンサ・サルバ、ジョセフ・ケイスリー・ヘイフォード、5汎アフリカ会議からハーレム・ルネサンスへー哲学としての音楽、汎アフリカ会議、音楽によって表明される政治哲学、デュボイスー汎アフリカ主義と二重意識、ハーレム・ルネサンスの哲学的意義、黒人音楽の特徴(リズムと即興性)とその政治性、6ネグリチュード運動、ネグリユード運動、エメ・セゼール、サンゴール、ネグリチュードにおけるダマスとナルダル姉妹の役割、7ファノンとカブラル、ファノンの人生、植民地化されたメンタリティと精神医学、暴力論、民族解放戦線との連携、ポルトガル植民地の独立と本国への逆影響、カブラルの生涯、カブラルの批判哲学、
現代の哲学、1エスノフィロソフィーとその批判、はじめにーアフリカへの問い、植民地主義的問い、バントゥ哲学、タンベルの主張、エスノフィロソフィーの発展、ウントンジのエスノフィロソフィー批判、エスノフィロソフィーの擁護、セナイ・セラクバハンの解釈学的考察、アフリカ的な哲学とは何か、アフリカに哲学はある、2アパルトヘイトの超克ーガンディーとファノンからビコとマンデラへ、哲学的問題としての南アフリカ、マンデラにおける和解と武力、ファノン的実践者としてのスティーブヴン・ビゴ、黒人意識から和解へ、3赦しとウブントゥ、はじめにーアフリカ人の倫理的超克、南アフリカにおける真実和解委員会、ウブントゥの概念、和解とウブントゥーオルカとツツ、和解は赦しの代りとなるか、アフリカ人の義務、4現代哲学における重要な哲学者、クワメ・ンクルマとアフリカ合衆国の夢、ンクルマ主義としての良心主義、アレクシス・カガメ、ヘンリー・オデラ・オルカと賢慮の哲学、クワシ・ウィレドゥ、マルシアン・トゥ、5世界に問いかけるアフリカ哲学、ヨルバ的認識論―口語の批判的リテラシー、アカン語の真理概念、アカン民族における心身関係、ヨルバ民族における人格の概念、アフリカ哲学入門書としておススメ、
感想
エジプト・エチオピアの存在、ネグリチュード運動、ファノンとカブラル、アパルトヘイトの超克、赦しとウブントゥに独自性を感じる、
まとめ
歴史篇として、古代・前植民地期・帝国主義のアフリカ、汎アフリカ、ネグリチュード運動、ファノンとカブラル、テーマ篇として、エスノフィロソフィー・アパルトヘイトの超克、赦しとウブントゥ、現代哲学者・世界に問いかけるアフリカ哲学を解説、