日本写真の精髄を浮かび上がらせ、基礎を築いた3人の写真家の仕事を明らかにする写真原論、著者は日高優、東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学、立教大学現代心理学部教授
、専門は写真論・視覚芸術論・映像身体論、著書は「現代アメリカ写真を読む」他、
概要
写真なるものの出来ー近代文明、人類に贈与された写真論、写真の熱源、結合された二つのプロセス、写真をもっていかに生きるか、物への信仰に至る写真ーキムラ伊兵衛、知覚機械という逆説、ひとりの少年に届けられたカメラ、西洋の轍はっ踏めぬ、光の度合いが顕わす切れ目なき世界、視えないものを視る機会、光画創刊、報道写真に我が道を観たり、洗濯物の写真が世界世界を顕われさせる、木村伊兵衛・肖像写真を撮る、時間のリアリズムによるスナップ・ポートレイトの誕生、カメラが人類に贈与するものを巡って兵、写真の哲学はその技法にそのしかない、木村伊兵衛・舞台写真を撮る、木村伊兵衛・市井の人々を撮る、時間のスナップショット、持続する時間のイマージュ、時代と天分、スナップショット・その形を深めて、凝集する時間、満々たる写真のさざめき、ー土門拳、土門拳、ふたつのイマージュ、撮ることからの出発、それで・何を撮るか、感動・観る者を突き動かしに来るもの、一個のものが持続を顕わすということ、物を観る目が発見した水脈、今を生きるために、現在とは過去のの突端である、ヒロシマ、ヒロシマの調べ、人間の時間、有限な時間の総仕上げ、充実のイマージュ、イマージュの充実、マチエールは・その奥に広がる世界を、深く観ることの創造、鬼がついていた写真、世界からの贈り物、内なる充満に耐える、古寺巡礼に向かわせた記憶、僥倖のイマージュ、潜在するふるさとに向かってー濱谷浩、観ることの詩が聴こえる、カメラを通して、観ることの喜びを知る、待機と邂逅、近代都市を遠く離れて、世界の扉を開く、雪国のイマージュ、過去を沃土とこそして、雪国の実験、記録と無私、戦時下の濱谷、いま・見ること・からの創造、心には・心で、裏日本の挑戦、呼びかける記録、写真による実験、その単純さと深さと、光をもって返礼を、常民は消えたか、生まれ出づる写真家たちへー知覚のレッスンに向かって、入江泰吉・その清澄なる知覚の一滴、至純の光は混迷を貫き・いまなお届く、持続の深き知覚、風土が育む日本という磁場、未生の写真家たちに託す、知覚を通じた生きることの創造、現代と格闘した三巨人について知りたい方におススメ、
感想
三人の巨人たちの足跡をたどり、日本でこそ花開いた写真原論
まとめ
写真なるものの出来、物への信仰に至る写真、凝集する時間・満々たる写真のさざめき、潜在するふるさとにむかって、生まれ出づる写真家たち、について考察、風土が育む日本という磁場、
レビュー・