レビュー・軍記ハ史学二益アリ

「太平記」を含めた軍記の有した史学の有効性を探る、編者は関幸彦、学習院大学大学院人文科学研究科博士後期課程単位為修得日本大学文理学部教授他歴任、2023年退任、著書は「英雄伝説の日本史」他、

概要

義経生存説の展開ー佐伯真一、生存説・入夷説、渡満説、清王朝始祖説、ジンギスカン説、平資盛・貞能主従と「平家物語」ー川合康、都落ちをめぐる逡巡、豊後における投降、「建礼門院右京大夫集」と平家滅亡譚、壇ノ浦、平重衡の往生と鎮魂ー鈴木哲、虜囚として、往生と鎮魂、大庭景親と大庭景義の歴史的選択―伊藤一美、挙兵時・大庭景親の登場、景近・影義の役割とその位置、景義・武家有職故実家の誕生、選択、源頼朝の挙兵をめぐる諸問題ー久保田和彦、頼朝挙兵の理由・根拠、根拠となる四つの文書、「平家物語」ー永井晋、何を語っているのか、軍記物語に描写された豊穣なる世界、増補されていった合戦の物語、語り継がれて変化していくものをどのように徐述するか、国語教科書の軍記由来良妻譚ー平藤幸、軍記物教材、高等女学校教科書へ、土肥実平の妻、女訓書、その後の親平家公卿たちー稲川裕己、親平家公卿とは、四条隆房のその後、坊門隆清のその後、家の存続、「太平記」の城館ー吉井宏、選地、施設・設備、堀・塀、切岸、城郭、

将門記の史実性ー倉本一宏、一次資料による将門の乱の復元、都への乱終結の報告、史実性、将門の子孫伝承と相馬氏ー岡田清一、将門子孫伝承の成立と展開、幸若舞「信太」「師門物語」、将門と下総相馬氏・奥州相馬氏、相馬中村藩の系図編纂二種の系図、合戦記と党表現ー菊池伸一、平治物語、平家物語承久記、太平記、武蔵七党、今昔物語に見える兵についてー八馬朱代、今昔物語の兵、兵の技能と武力、承久記と北陸道合戦ー近藤成一、北条義時袖判消息の語ること、幕府軍出陣、京方の出陣、北陸道合戦、史実、北条時頼廻国伝説ー大喜直彦、伝説の場、廻国伝説の特徴、時宗、足利義詮を取り巻く人々ー高島廉、義詮と足利一門・石橋和義、武家家礼の形成、史学における応仁記の有益性ー下川雅弘、東岩蔵合戦并南禅寺炎上之事の引用、応仁記は合戦の史実・合戦による社会的影響の実態を伝えているか、作者は合戦をどう捉えているか、史学に益、結城晴朝から見た小川台合戦についてー千葉篤志、合戦を記すこと、小川台合戦と小川岱状について、合戦と結城晴朝、結城家之記に見る小河台について、小川岱状と結城家之記の記述比較検討、結城朝勝の存在、軍記物語に描かれた鐘ー湯川紅美、平家物語における祇園精舎の鐘の由来、平家物語の鐘、鐘名から読む諸行無常と平家物語、義経記に響く鐘の声、軍記物語の鐘と機能、かたなとやきものー黒岩哲哉、五ヶ伝、刀工の意見、やきものの歴史、本朝通鑑と軍記ー前田雅之、歴史という物語本朝通鑑という史書、寿永二年三月記事をめぐって、長門本平家物語における頼朝と義仲の対立、歴史記述、軍記に関心ある方におススメ、

感想

太平記・平家物語の軍記の史料価値に着目したい、

まとめ

Ⅰ平家物語と太平記の世界を探る、義経生存説の展開、平資盛・貞能主従と平家物語、平重衡の往生と鎮魂、大庭景近と大庭景義の歴史的選択、源頼朝の挙兵をめぐる諸問題、平家物語国語教科書の軍記由来良妻譚、その後の親平家公卿たち、太平記の城館、Ⅱ軍記を拡げる、将門記の史実性、将門の子孫伝承と相馬氏、合戦記と党表現、今昔物語に見える兵について、承久記と北陸道合戦、北条時頼廻国伝説、足利義詮をとりまく人々、史学における応仁記の有効性、結城晴朝から見た小川台合戦について、軍記物語に描かれた鐘、かたなとやきもの、本朝通鑑と軍記、

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